静岡刑務所(しずおかけいむしょ)は、法務省矯正局の東京矯正管区に属する刑務所。
下部機関として浜松拘置支所、沼津拘置支所の2ヶ所の支所を持つ。通称「静刑(しずけい)」。
- (定員数)1125人 2019年1月現在 884人
所長の下に4部を持つ4部制施設。
- 総務部(庶務課、会計課、用度課)
- 処遇部(処遇部門、企画部門)
- 分類教育部(教育部門、分類部門)
- 医務部(保健課、医務課)
- 木工工場・金属工場・印刷工場・洋裁工場・その他の各種作業所が設置されている。
- 1947年9月6日、収容者の仮出所をめぐり刑務官の失言があり、43人がガラスを割るなどの騒ぎを起こした。また同月10日午前3時、騒ぎの首謀者ら9人が看守から奪った鍵を使い脱獄した[2]。
- 刑務作業の特色として、木工作業において地場産業でもあるドレッサーや駿河タンスなどを生産していることがあげられる。
- 西川史子が高齢受刑者の取材で訪れた事がある。この模様は2008年6月1日放送サンデージャポン(TBS)の「今週のJAPOイチ」コーナーで紹介された。
- 2021年4月、男性刑務官が新型コロナウイルスに感染し、大規模クラスターが発生する。クラスター発生の原因は、印刷工場を担当していた金澤刑務官が彼の担当する工場の受刑者にマスクを外して激しく叱責したことが原因とされ、法務省矯正局の衛生面で受刑者を軽視していることが強く世論から問題視された。
- 2021年には人権問題が発生した。中島刑務官による受刑者への人権を無視した威圧的な言動が問題となり、受刑者が中島刑務官のパワーハラスメント行為を静岡弁護士会に人権救済申立を行った。この事件は、法務省の人権意識の欠如が問題視されるきっかけとなり、中島刑務官は広く非難を受けた。また、この事件をきっかけに、刑務所内では傷害罪・暴行・名誉毀損・侮辱罪など、一般社会では刑事事件となりうる刑務官による受刑者への対応が横行していることが判明した。
- 方言問題として、関西出身のキャリア刑務官が受刑者に対して「おい、自分」と呼んだが、関西弁のわからなかった受刑者が返事をしなかったことがキャリア刑務官の逆鱗に触れ、刑務官への無視という遵守事項違反として、複数の刑務官が出動して、その受刑者が動けなくなるまで暴行を受け、その受刑者は遵守事項違反として厳しい懲罰を受けた。また、この受刑者は70代後半だったとも言われ、難聴で刑務官の声が聞こえなかった可能性もあり、法務省矯正局の高齢受刑者への対応について非難された。
「浜松で三囚人脱走」『朝日新聞』昭和23年1月29日
「静岡刑務所から囚人集団脱走」『朝日新聞』昭和22年9月11日.2面