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『長屋紳士録』(ながやしんしろく)は、1947年5月20日に公開された小津安二郎監督の映画作品。
1946年2月、日本に帰国した小津は1年の休養ののち、本作を撮ることになった。なじみの松竹専属俳優による東京下町を舞台にした人情劇ということで、戦前と変わらないという評もあったが、遠景に見える焼け野原や上野の戦災孤児を登場させたりと、小津なりに当時のリアリティを出している。
東京のあるところの長屋街に親をなくした一人の子供・幸平がつれてこられるが、住人は皆面倒がり、その挙句金物屋を営むおたねがその子を引き取ることとなる。最初おたねはもっぱら面倒がるが、だんだんと子供の面倒を見るうちにいとおしくなってゆき、動物園に連れて行ってやったり、旨い物を食べさせてやったりと、決して豊かではないが楽しい生活を送っていた。そのうち幸平の父親を名乗る一人の男が現れ、引き取って行った。おたねは、実の親と一緒になった子供のことを思って泣くのだった。
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