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日本の画家・版画家 ウィキペディアから
鈴木 信吾(すずき しんご、1944年5月19日 - 1993年7月4日)は、日本の画家・版画家。満洲国奉天省奉天市生まれ、東京都荒川区育ち。古い銅版画の技法の一つであるスティプル・エングレーヴィングを復活させ、美術史上初めてこの技法のみで構成された版画作品を作り上げた。[1]
油絵や木版画、銅版画ではエッチングやメゾチントなどの作品があるが、晩年は銅板に直接点刻を行うスティプル・エングレーヴィングに心血を注いでいた。スティプル・エングレーヴィングを一部に使用している作品や手彩色で補強している作品はジュリオ・カンパニョーラやピエール=ジョゼフ・ルドゥーテなど数多く存在するが、この技法だけで構成された作品を遺しているのは鈴木が世界初である。
スティプル(スティップル)とは点刻のことで、スティプルによるエッチング作品はほかの作家に数多く存在する。エッチングは防食処理を施した銅板の表面を針で削るだけだが、直接銅板を彫らなければならないエングレービング(エングレーヴィング)を点刻で行うには相当の体力と忍耐を必要とする。
日本の版画史においてメゾチント(マニエール・ノワール)を復元した長谷川潔 、カラーメゾチントの浜口陽三と並び称されて、スティプル・エングレーヴィングの鈴木信吾として評価される。
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