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視野(しや、英: field of vision, visual field)とは、目に見える範囲のこと[1]。
正常な人で、片目では鼻側および上側で約60度、下側に約70度、耳側に約90~100度と言われている。両眼がほぼ平面の顔面上にあるため、両目で同時に見える範囲が広い(左右120度)代わりに、両目が顔の左右に付いている他の動物と比べて総合した視野は広くない(左右180~200度)。
視野の測定には、対座法、平面視野計法、動的量的視野測定法(一般にゴールドマン視野計が使われる)、静的量的視野計測法(一般にハンフリー視野計が使われる)がある。一般的には片眼ずつ測定を行う。先に挙げたとおり、重なり合う部分が大きいため、視野欠損を自覚しづらい面があり緑内障などの疾患の早期発見が困難になることが多い。逆に言えば末期に至るまで不便さを自覚しない可能性もある。
より検査受診を促進するため、目の動きを検知するカメラの付いたヘッドマウントディスプレイやスマートフォンに装着する測定機器を使用した手軽な検査プログラムも開発されている。
動物の種によってもその視野は大きく異なる。主に肉食動物は獲物を狙うために両眼視ができる方がよく、目が顔の前にあるため狭い。草食動物では目が顔の横にあり、両目での視野は広い。これは肉食動物をできるだけ早く発見し、それから逃げやすいようにとの適応と考えられる。
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