『華麗なる誘惑』(原題:Bad Girls)は、アメリカ合衆国の歌手ドナ・サマーが1979年に発表した7作目のスタジオ・アルバム。オリジナルLPは2枚組だったが、後の再発CDでは1枚にまとめられた。また、2003年には合計10曲のボーナス・トラックが収録された2枚組CDのデラックス・エディション盤も発売されている[10]。
概要 『華麗なる誘惑』, ドナ・サマー の スタジオ・アルバム ...
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「バッド・ガール」は1977年の時点で作られていた曲で、カサブランカ・レコード設立者のニール・ボガートは、サマーの曲としてはロック色が強すぎると感じ、Labelleかシェールに提供することも考えたという[11]。サマーのオリジナル曲「ディム・オール・ザ・ライツ」は、当初はロッド・スチュワートに提供する案もあったが、最終的には自分で歌うことになった[12]。
母国アメリカでは合計49週Billboard 200入りし、うち6週にわたり1位を獲得した[2]。スウェーデンのアルバム・チャートでは13回(26週)トップ30入りし、うち2回(4週)にわたって3位を記録した[3]。ノルウェーのアルバム・チャートでは4週連続で3位を記録し、合計19週トップ40入りした[5]。日本初回盤LP (VIP-9565-6)は1979年5月25日に発売され、オリコンLPチャートでは9位に達して、12万枚以上を売り上げた[7]。
第22回グラミー賞では、収録曲「ホット・スタッフ」が最優秀女性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞し、本作が最優秀アルバム賞、最優秀女性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞及び最優秀ディスコ・レコーディング賞、「ディム・オール・ザ・ライツ」が最優秀女性R&Bボーカル・パフォーマンス賞にノミネートされた[13]。William Ruhlmannはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「この2枚組LPは、それぞれ音楽的に一貫性のある4面に分かれており、強固なリズムのサイド1から、より伝統的なディスコ・サウンドのサイド2、バラード中心のサイド3、そしてサマーが1977年にヒットさせた"I Feel Love"を思わせる、シンセサイザーを多用した電子的なサイド4に至る」「彼女のキャリアのみならず、疑いなくディスコ自体の芸術的/商業的ピークをもたらす結果となった」と評している[14]。
ニュー・オーダーのシングル・ヒット曲「ブルー・マンデー」では、本作収録曲「アワ・ラヴ」からのドラム・ブレイクが流用された[15]。
『ローリング・ストーン』誌が選んだ「歴代最高のアルバム500選」において283位に選ばれている[16]。
- Side 1
- ホット・スタッフ - "Hot Stuff" - 5:15
- バッド・ガール - "Bad Girls" - 4:54
- 作詞・作曲:ドナ・サマー、エディー・ホッケンソン、ブルース・スダーノ、ジョー・エスポジト
- 愛のゆくえ - "Love Will Always Find You" - 3:59
- ウォーク・アウェイ - "Walk Away" - 4:29
- 作詞:ピート・ベロッテ/作曲:ピート・ベロッテ、ハロルド・フォルターメイヤー
- Side 2
- ディム・オール・ザ・ライツ - "Dim All the Lights" - 4:41
- 愛の旅路 - "Journey to the Center of Your Heart" - 4:36
- 作詞:ピート・ベロッテ/作曲:ジョルジオ・モロダー
- ワン・ナイト・イン・ア・ライフタイム - "One Night in a Lifetime" - 4:12
- 作詞:ピート・ベロッテ/作曲:ピート・ベロッテ、ハロルド・フォルターメイヤー
- 今宵をともに - "Can't Get to Sleep at Night" - 4:41
- Side 3
- オン・マイ・オナー - "On My Honor" - 3:34
- 作詞:ドナ・サマー、ブルース・スダーノ/作曲:ドナ・サマー、ハロルド・フォルターメイヤー
- 永遠の愛 - "There Will Always Be a You" - 5:05
- オール・スルー・ザ・ナイト - "All Through the Night" - 6:01
- 愛しのベイビー - "My Baby Understands" - 3:58
- Side 4
- アワ・ラヴ - "Our Love" - 4:52
- ラッキー - "Lucky" - 4:37
- 作詞:ドナ・サマー、エディー・ホッケンソン、ブルース・スダーノ、ジョー・エスポジト/作曲:ジョルジオ・モロダー
- サンセット・ピープル - "Sunset People" - 6:27
- 作詞・作曲:ピート・ベロッテ、ハロルド・フォルターメイヤー、キース・フォーシー
デラックス・エディション盤ボーナス・トラック
- バッド・ガール(デモ・ヴァージョン) - "Bad Girls (demo version)"
- 作詞・作曲:ドナ・サマー、エディー・ホッケンソン、ブルース・スダーノ、ジョー・エスポジト
デラックス・エディション盤ボーナス・ディスク
- アイ・フィール・ラヴ(12インチ・ヴァージョン) - "I Feel Love (12" Single)"
- ラスト・ダンス(12インチ・ヴァージョン) - "Last Dance (Promotional 12" Single)"
- マッカーサー・パーク組曲 - "Mar Arthur Park Suite (12" Single)"
- ホット・スタッフ(12インチ・ヴァージョン) - "Hot Stuff (12" Single)"
- バッド・ガール(12インチ・ヴァージョン) - "Bad Girls (12" Single)"
- ウォーク・アウェイ(12インチ・ヴァージョン) - "Walk Away (Promotional 12" Single)"
- ディム・オール・ザ・ライツ(12インチ・ヴァージョン) - "Dim All the Lights (Promotional 12" Single)"
- ノー・モア・ティアーズ(イナフ・イズ・イナフ)(12インチ・ヴァージョン) - "No More Tears (Enough Is Enough) (12" Single)"
- オン・ザ・レイディオ(ロング・ヴァージョン) - "On the Radio (Long Version)"
本作からのシングルのチャート最高順位を示す。
さらに見る タイトル, アメリカ・Hot 100 ...
タイトル |
アメリカ・Hot 100[17] |
アメリカ・R&B[18] |
イギリス[19] |
スウェーデン[3] |
ニュージーランド[4] |
ノルウェー[5] |
ホット・スタッフ |
1位 |
3位 |
11位 |
2位 |
7位 |
2位 |
バッド・ガール |
1位 |
1位 |
14位 |
13位 |
6位 |
8位 |
ディム・オール・ザ・ライツ |
2位 |
13位 |
29位 |
- |
14位 |
- |
ウォーク・アウェイ |
36位 |
35位 |
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サンセット・ピープル |
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46位 |
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下記のミュージシャンは「愛しのベイビー」に参加しているが、各々のパートはクレジットに明記されていない。
- ブルース・フィッシャー
- スコット・リップスカー
- ジェフ・ホルマン
- ケヴィン・ムーア
- ホールデン・ラファエル
- マイケル・キング
- ジル・コルッチ
- パティ・フィッシャー