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助詞

日本語の品詞 ウィキペディアから

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助詞(じょし)とは、日本語の伝統的な品詞の一つである。他言語の後置詞接続詞に当たる。

日本語の助詞

日本語においては、接尾辞の一種であり、単語に付加し自立語同士の関係を表したり、対象を表したりする語句の総称。付属語活用しない。俗に「てにをは」(弖爾乎波・天爾遠波)と呼ばれるが、これは漢文の読み下しの補助として漢字の四隅につけられたヲコト点を左下から右回りに読んだ時に「てにはを」となることに因るものである[1]

日本語の助詞の使い分けには曖昧さがあるが、例としては、以下が挙げられる。

  • 「海に行く」の「に」
  • 「海へ行く」の「へ」
  • 「日本でただ一つの」の「で」
  • 「日本にただ一つの」の「に」
  • 「目の悪い人」の「の」
  • 「目が悪い人」の「が」

終助詞的な接続助詞の例としては、以下が挙げられる。

  • 「本当は明日なんだけれど」の「けれど」
  • 「お言葉ですが」の「が」
  • 「さっき言ったのに」の「のに」
  • 「終わるの早いし」の「し」

品詞分類

明治期には助詞を感動詞の一類とする文献も見られ、大槻文彦「語法指南」(『言海』所収、1889年)では副助詞や終助詞を感動詞に分類している[2]。しかし、大正期には感動詞から助詞を除外し独立語であるとする文典が増え、昭和期には一般的に助詞は感動詞から除外されるようになった[2]

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口語文法

要約
視点

格助詞

主に体言に付いて、文の中での意味関係()を表す。格助辞、格のくっつきとも言う。

さらに見る が, の ...

並立助詞

2つのものを並立させる。(格助詞に含める説もある)

さらに見る の, に ...

副助詞

体言副詞、格助詞の後などにつき全体として副詞的に働く。

さらに見る ばかり, まで ...

係助詞

係助詞(けいじょし、かかりじょし)とはついた語に意味を添えて強調するもの。述語と呼応することもある(古典語では係り結びがあり、現代語では「しか」が否定形に呼応)。(副助詞に含める説もある)

さらに見る は, も ...

接続助詞

文と文の意味関係を表して接続するもの。 主に活用語に付く。

さらに見る ば, と ...

終助詞

文や句の末尾について疑問禁止感動などの意味を付け加えるもの。

さらに見る か, な ...

間投助詞

文節末尾について語調を整えたり感動などの意味を付け加えるもの。

さらに見る さ, よ ...

準体助詞

「彼に聞くのがいい」「あちらに着いてからが大事だ」というときの「」「から」は、用言の後について体言相当の意味を表す。この機能は形式名詞(「こと」「もの」「ところ」など)と似ているので準体助詞と呼ばれる。格助詞に含める説と、含めない説がある。

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文語文法

  • 格助詞 (が、の、を、に、へ、と、より、から、にて、して)
  • 接続助詞 (ば、とも、ど、ども、が、に、を、て、して、で、つつ、ながら、ものの、ものを、ものから)
  • 副助詞 (だに、すら、さへ、し、い、のみ、ばかり、など、まで)
  • 係助詞 (は、も、ぞ、なむ、や、か、こそ)
  • 終助詞 (な、そ、ばや、なむ、に、しか(しが)、てしか(てしがな)、もがな、か、かな、かし)
  • 間投助詞 (や、よ、を)

他の言語

助詞に相当するものが他の言語にもある。これらは後置詞と呼ばれることが多い。朝鮮語には日本語のとよく似た機能(格助詞・副助詞・係助詞に相当)を持つ助詞がある。そのほかトルコ語ハンガリー語など多くの言語で後置詞が用いられる(格変化語尾に近いものもあり、普通はそれ以外のものを後置詞と呼んでいる)。

英語など孤立語に近づいた言語では前置詞や語順が、屈折語では屈折語尾が、助詞に相当する機能を果たすが、"ago"のように後置詞的に用いられる副詞もある。

これらと異なり、従来の品詞に当てはまらないと考えられる不変化詞を助詞(または小辞)とすることがある。例えば、ロシア語で祈願文を作る да 、仮定法を作る бы、英語の不定詞のto、呼格を作る O (ohは間投詞)などである。しかしこれらは辞書や文法書によっては従来の品詞にまとめたりと統一された分類ではない。

出典

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関連項目

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