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鎌倉時代初期、備前国長船の福岡の地に興った刀工の派 ウィキペディアから
福岡一文字(ふくおかいちもんじ)は、鎌倉時代の初期に興った備前国の日本刀刀工の一派で、五箇伝のうち備前伝に属する。
岡山県吉井川の東岸にある備前長船福岡の地で起こったのが由来。後鳥羽院番鍛冶を務めたとされる古備前派則宗が福岡一文字派の祖とされている。続いて鎌倉時代末期頃には吉岡一文字が福岡の北方の吉岡の地で興る。岩戸(正中)、片山一文字等、他にも一文字を名乗る一派があるが、通常「一文字」と呼ぶ場合、福岡一文字か吉岡一文字を指す。華やかな匂い出来丁子乱れの刃文が特色で古来より珍重され、国宝に指定されているものが多い。江戸時代以降、現在に至るまで多くの備前伝の刀工が目指している。
『備陽国志』の記述によると戦国時代に吉井川の2度の洪水によって、当時隆盛を極めていた備前長船福岡の刀剣工房は壊滅的な被害を受けたが、横山藤四郎祐定の尽力によって再興した[1]。
一文字各派には個名を名乗る者もいるが、無銘の作が比較的多い。また茎(なかご)に「一」の字が符丁のように刻まれたものも存在する。故に、作風から福岡一文字と極められたものが大多数である。また、古来珍重されているため、打刀にすべく室町末期以降に磨上げられてしまったものが多い。名刀が非常に多く、刀剣として備前長船派の次に、福岡一文字一派が国宝に最多指定されている。国宝、重要文化財のなかでもその一部を紹介する。
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