『真夏の大感謝祭 LIVE 』(まなつのだいかんしゃさい ライブ)は、サザンオールスターズ のライブ・ビデオ。2008年 12月3日 にDVD 、2008年12月17日 にBlu-ray Disc で発売。発売元はタイシタレーベル / ビクターエンタテインメント / SPEEDSTAR RECORDS 。
概要 サザンオールスターズ の ライブ・ビデオ, リリース ...
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「『真夏の大感謝祭』 30周年記念LIVE」が行われた横浜国際総合競技場
同年の5月に「無期限の活動休止」を発表したサザンオールスターズが、2008年8月16日 - 8月24日(16日・17日・23日・24日の4日間)に横浜市 の横浜国際総合競技場 (日産スタジアム)で行った「サザンオールスターズ 『真夏の大感謝祭』 30周年記念LIVE」の模様を収めた作品。当日の18:00 - 21:40(JST )にWOWOW で全編の生放送を行っているが、本作品の内容もほぼその放送に則したものとなっている。
30周年記念公演であると共に活動休止前最後のワンマンライブとなった本公演は、1週間に2日ずつ開催する変則的な日程ながらも、横浜国際総合競技場の開場から初となる「同一ミュージシャンの4連続コンサート公演」が行われた。また、事前に「ライブで演奏して欲しい曲」を公式サイトの特設ページでファンから募り、それを中心に構成した選曲となった。あくまでもリクエストであるため、上位に入った曲の全てが演奏されたわけではないが、メドレー形式でランクイン上位の楽曲がほぼ演奏された。
初回限定版は「真冬の御歳BOX」と銘打たれ、名前の通り歳暮 に見立てたものとなっており、ボックス仕様のケースが風呂敷 に包まれているなどしている。また、初回特典としてブックレット・DVD・特製かるた などが付属された。本作はサザンオールスターズの映像作品としては初めて、Blu-ray Disc でも発売された。
2008年12月15日付のオリコンDVD総合ランキング で、初週12.1万枚を売り上げて初登場1位を獲得した。なお、DVDとしては前作から2年9か月ぶりの首位獲得となり、自身の最年長キャリア記録の29年9か月を上回り、30年6か月となりDVD史上初のキャリア30年以上のアーティストによる首位獲得となった[5] 。
なお、本作が発売される前までは『ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars) 』の累計10.4万枚が自身の映像作品の最高売上記録だったが、本作が発売1週間で上回った[5] 。なお2018年 現在、本作は自身のDVD作品では最も高い売上を記録している(オリコン調べ)[6] 。
DVD版(初回・通常共通)は本編2Disc、Blu-ray版は1Disc。「涙のキッス 」以降がDisc 2。
OPENING ACT
神奈川県 を拠点に活動しているマーチングバンドYOKOHAMA ROBINSが「I AM YOUR SINGER」「勝手にシンドバッド」を演奏。三浦知良 がスペシャルゲストとして登場し開会宣言を行った[7] 。
桑田と親交がある小林克也 がVTR出演し、30年の歴史を語った上でメンバーの登場をアナウンスした[7] 。
本編
YOU
ミス・ブランニュー・デイ
LOVE AFFAIR 〜秘密のデート
MC。このライブのコンセプトが「いつも通りのサザン」であることを語り、これ以降「メロディ」まで「青山通り からKAMAKURA まで」と題したメドレー[7] 。
女呼んでブギ
いとしのフィート
お願いD.J.
奥歯を食いしばれ
収録アルバムのブックレットに歌詞の記載がされていない作品だが、DVD/Blu-rayのインタラクティブ機能における字幕表示では、本曲の歌詞も表示されている。
ラチエン通りのシスター
TO YOU
C調言葉に御用心
働けロック・バンド (Workin' for T.V.)
松田の子守唄
Hello My Love
朝方ムーンライト
思い出のスター・ダスト
夏をあきらめて
Oh! クラウディア
東京シャッフル
そんなヒロシに騙されて
あっという間の夢のTONIGHT
メリケン情緒は涙のカラー
顔
Bye Bye My Love (U are the one)
メロディ(Melody)
MC。メンバー紹介を行う。途中から桑田の口調が髭男爵 のようになってしまい自分でもツッコミを入れていた。これ以降「由比ヶ浜 からキラーストリート まで」と題したメドレー[7] 。
愛の言霊 〜Spiritual Message〜
大サビのラップ部分が省略される[7] 。
シュラバ★ラ★バンバ
「愛の言霊」と同様に大サビのラップ部分が省略される[7] 。
爆笑アイランド
二番の歌詞の行革 の部分が増税 に、間奏のラップのフレーズも拉致問題 、景気対策 、CO2 削減に変更されている。モニターには当時内閣総理大臣 だった福田康夫 の写真が映し出されていた[7] 。
ごめんよ僕が馬鹿だった
ロックンロール・スーパーマン 〜Rock'n Roll Superman〜
この間にサザン・斎藤・三沢がオープンカーに乗りバックスタンド前のサブステージへ移動。アコースティックコーナー[7] 。
涙のキッス
チャコの海岸物語
当時流行していた鼠先輩 の「六本木 〜GIROPPON〜 」のフレーズや客いじりを交えながら歌った[7] 。
せつない胸に風が吹いてた
16日公演のみで行われたテイク[8] 。
大サビの英語の部分が省略された[7] 。
夕陽に別れを告げて
メインステージへ移動。この間ファン投票の結果発表[7] 。
いとしのエリー
真夏の果実
TSUNAMI
I AM YOUR SINGER
この曲ではサポートメンバーが退場。野沢を含めたサザンのメンバーのみとなり、楽器を演奏せずミュージック・ビデオと同じダンスを踊った[7] 。
希望の轍
OH!! SUMMER QUEEN 〜夏の女王様〜
エロティカ・セブン
バックモニターには時代劇 風の映像が映し出された[7] [9] 。
HOTEL PACIFIC
ボディ・スペシャルII
マンピーのG★SPOT
本編ラスト曲。恒例のマンヅラは前半2日間は同年に北京オリンピック が開催されたことも影響して、当時物議を醸したレーザーレーサー と金メダルをあしらいつつも男性器を連想させる過激なものであり、本作収録の後半2日間はマンピーならぬピーマン[注 1] を模したものを披露した[9] 。
アウトロでは国歌「君が代 」の冒頭のメロディーが挿入された[7] 。
ENCORE
夕方 HOLD ON ME
曲開始前には桑田が書き下ろしたCD化されていないオリジナル楽曲(「あの日から何度目の~」から始まるOVERTURE[10] )が歌唱されており、その曲は活動再開後のスタジアムツアー や全国ツアー でも歌われた。
最終日にはスタッフの計らいにより、北スタンド・南スタンドの観客が一人ずつ赤と白のシートを上げ「WE ARE SAS FAMILY!」と書かれた人文字を作り、客席全員で「30周年おめでとう!!」と叫ぶサプライズメッセージをメンバーに贈る企画が行われた。この演出はメンバーには一切知らされておらず、これを行うため最終日は楽屋のモニターに「WOWOWのオンエアのためモニターは使えません」という嘘の理由の表示がなされていた[9] 。
みんなのうた
この曲に入る前に「伊勢佐木町ブルース 」の替え歌を歌うプランもあったがリハーサルの段階で断念し、普通に演奏された[9] 。
勝手にシンドバッド
この曲から野沢も合流して演奏に参加。
Ya Ya (あの時代を忘れない)
最後のMCでは桑田が「サザンの屋号を一旦皆さんにお預けしますので、また会える日まで預かっといて頂戴!![注 2] 」「みんな本当に死ぬなよ!![注 3] 」といったメッセージを発した[7] 。
メンバーの退場後には前述の無期限活動休止が将来的な活動再開に向けた未来志向なものであることを示すことの表れとして「つづく to be continued.」という文字がモニターに表示された。退場曲は「I AM YOUR SINGER」[7] [15] 。
BONUS DVD “-サザン'08「夏」ドキュメント- 完全版 + I AM YOUR SINGER MOVIE”
DVD初回版限定のボーナスディスク。
-サザン'08「夏」ドキュメント- 完全版 … WOWOWで放送されたドキュメント番組の完全版
「I AM YOUR SINGER」ミュージック・ビデオ (2パターン[注 4] )
注釈
桑田は活動再開後のサザンのライブでも折に触れてこの発言をしている[12] [13] 。また、活動休止期間中に食道がん が発覚し療養したため、2013年には「お前ら死ぬなよーなんて(5年前に)言ったのに、自分が死にそうになっちゃった」と自虐的に振り返る発言をした[14] 。
発売当時にはサザンのメンバーの他にエド・はるみ やエキストラが出演したバージョンとサザンのみが出演しているバージョンの2種類が制作された[9] 。現在は後者が正式なMVとして取り扱われている[16] 。
出典
2008年のライブ・ビデオ『真夏の大感謝祭 LIVE』収録。
2008年のライブ・ビデオ『真夏の大感謝祭 LIVE』初回限定盤封入 BONUS DVD “-サザン'08「夏」ドキュメント- 完全版 + I AM YOUR SINGER MOVIE”より。
2013年のライブ・ビデオ『SUPER SUMMER LIVE 2013 「灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!」 胸熱完全版』収録。
『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p232