田尾 雅夫(たお まさお、1946年7月11日 - )は、日本の社会心理学者。専門は、経営管理論・組織心理学・NPO論[1]。学位は、博士(経済学)。京都大学名誉教授。
香川県出身。香川県立観音寺第一高等学校、京都大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程修了[2]。
1993年(平成5年)「行政サービスの組織と管理 -地方自治体における理論と実際-」で学位修得(京都大学 経済学博士)[3]。
行政サービス組織の持つ組織の特性とその独自のメカニズム(モチベーション、組織文化、態度、リーダーシップなど)についての研究において、特に地方自治体での行政サービス組織の組織論の研究で成果を上げた。1990年(平成2年)代表作『行政サービスの組織と管理』では、日経・経済図書文化賞、組織学会高宮賞を受賞。当初の組織の社会心理学から組織論の研究領域に移り、モチベーション、ストレス、組織文化、コンフリクトなどのミクロ組織論の研究に業績を残しながら、プロフェッショナル研究、行政組織論、コンピュータ化の影響、会社人間研究、非営利組織論、起業家論そして近年の高齢化と行政サービス,組織の関連など、その時々の組織論の研究に取り組む[4]。
社会心理学会、産業・組織心理学会、組織学会、日本NPO学会において幹事、理事を務める。政府に於いても、国民生活審議会および大学設置・学校法人審議会、公認会計士試験委員などの諸委員を歴任。
- 1990年 - 第33回日経・経済図書文化賞
- 1990年 - 第7回組織学会高宮賞
- 『仕事の革新』(白桃書房)(1987年)
- 『行政サービスの組織と管理』(木鐸社)(1990年)
- 『新しい産業心理』(共著、福村出版)(1990年)
- 『組織の心理学』(有斐閣)(1991年)
- 『ヒューマン・サービスの組織』(法律文化社)(1995年)
- 『バーンアウトの理論と実際』(共著、誠信書房)(1996年)
- 『コンピュータ化の経営管理』(共著、白桃書房)(1996年)
- 『脱・会社人間』(福村出版)(1996年)
- 『企業小説に学ぶ組織論入門』(有斐閣)(1996年)
- 『会社人間の研究』(編著、京都大学学術出版会)(1997年)
- 『ボランタリー組織の経営管理』(有斐閣)(1999年)
- 『ヒューマン・サービスの経営』(白桃書房)(2001年)
- 『ボランティアを支える思想 超高齢社会とボランタリズム』(アルヒーフ)(2001年)
- 『組織行動の社会心理学 組織の中を生きる人間のこころと行動 シリーズ21世紀の社会心理学2』(編著、北大路書房)(2001年)
- 『ヒューマン・サービスの経営 超高齢社会を生き抜くために』(白桃書房)(2001年)
- 『組織調査ガイドブック 調査党宣言』(共編、有斐閣)(2001年)
- 『NPOと事業 シリーズNPO4』(共編著、ミネルヴァ書房)(2002年)
- 『成功の技法 起業家の組織心理学 中公新書1679』(中央公論新社)(2003年)
- 『超高齢社会と向き合う』(共編、名古屋大学出版会)(2003年)
- 『非合理組織論の系譜』(編著、文真堂)(2003年)
- 『ボランティア・NPOの組織論 非営利の経営を考える』(共編著、学陽書房)(2004年)
- 『実践NPOマネジメント 経営管理のための理念と技法 NPOマネジメントシリーズ1』(ミネルヴァ書房)(2004年)
- 『よくわかるNPO・ボランティア やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ』(共編、ミネルヴァ書房)(2005年)
- 『看護マネジメントの理論と実際 人的資源論の立場から』(医療文化社)(2005年)
- 『はじめて経営学を学ぶ』(共編、ナカニシヤ出版)(2005年)
- 『自治体の人材マネジメント 経営センスある職員をいかに確保・育成し、活用するか』(学陽書房)(2007年)
- 『京都市政公共経営と政策研究』(共編、法律文化社)(2007年)
- 『危機のマネジメント 事故と安全:チームワークによる克服』(共編著、ミネルヴァ書房)(2007年)
- 『セルフヘルプ社会 超高齢社会のガバナンス対応』(有斐閣)(2007年)
- 『非営利組織論 有斐閣アルマ Specialized』(共著、有斐閣)(2009年)
- 『組織論 有斐閣アルマ Specialized』(共著、有斐閣)(2010年)
- 『よくわかる組織論 やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ』(編著、ミネルヴァ書房)(2010年)
- 『現代組織論』(勁草書房) (2012年)
『第181巻 第1号 (田尾雅夫教授記念號)』 田尾雅夫教授 略歴
『第181巻 第1号 (田尾雅夫教授記念號)』 献辞
- 『香川県人物・人材情報リスト 2002』(日外アソシエーツ)(2002年)