猩紅熱
連鎖球菌により媒介する発疹性の伝染病のひとつ ウィキペディアから
猩紅熱(しょうこうねつ、英: scarlet fever)は、小児に多い発疹性感染症。明治年間に法定伝染病に指定され恐れられていた病気の一つだが、抗生物質の開発により、治療が容易になった。このため、1998年の法改正に伴い、法定伝染病(届け出が必要)ではなくなった。現在の感染症法ではA群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)として診断・治療を行うことがほとんどである。
概要
A群β溶血性連鎖球菌の毒素(発赤毒 (erythrogenic toxin)[3]、Dick毒素)によって発症する全身症状。発赤毒素に免疫のない人で発症する[4]。A群溶血性連鎖球菌咽頭炎(5類感染症定点把握疾患、溶連菌感染症)の1タイプ[5]。2歳 - 10歳の小児に多く発病し、小児が集まる機関(幼稚園、保育園、小学校)で集団発生する事がある。中耳炎・腎炎・リウマチ熱などと合併して発症する事がある。
日本では1957年(昭和32年)に流行し、届出のあった患者だけでも1万4500人、うち40人が死亡した事例がある[6]。
感染様式
主に飛沫感染。
症状
通常はレンサ球菌咽頭感染症に続発し発症する[7]。
- 潜伏期は2日 - 4日
- 前駆期は高熱と、咽頭痛(上気道炎)、頭痛、四肢痛、悪寒、となる事がある。
- 発疹期(第1病週)は紅色の小さな発疹が全身にできる。舌が腫れ、「いちご舌」、皮疹
- 落屑期(第2 - 3病週)は手のひらや足の裏から膜様鱗屑[3](皮がむけ、落ちる)
- 感染後 免疫反応としてリウマチ熱や糸球体腎炎を併発することがある[5]
主な合併症
- 化膿性疾患
- 肺炎、髄膜炎、敗血症など
- 非化膿性疾患
- リウマチ熱、急性糸球体腎炎
予防
治療法
関連法規
定点報告対象(5類感染症)[8]。
参考画像
- 苺舌の一例
脚注
関連項目
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