天手長男神社

長崎県壱岐市にある神社 ウィキペディアから

天手長男神社map

天手長男神社(あめのたながおじんじゃ[2][3][4]、あまのたながおじんじゃ[5][6][7])は、長崎県壱岐市にある神社式内社名神大社論社壱岐国一宮後継社で、旧社格村社

概要 天手長男神社, 所在地 ...
天手長男神社
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鳥居と拝殿
所在地 長崎県壱岐市郷ノ浦町田中触730
位置 北緯33度45分50.9秒 東経129度42分9.0秒
主祭神 天忍穂耳尊
天手力男命
天鈿女命
社格 式内社名神大論社
壱岐国一宮後継社
村社
創建 弘仁2年(811年)(『神名式』)[1]
本殿の様式 流造
例祭 10月16日
地図
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天手長男神社
天手長男神社
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延喜式神名帳』に載る式内名神大社壱岐国一宮の天手長男神社に比定されているが確証は薄い(後述)。

祭神

主祭神

また、『延喜式神名帳』に載る名神大社と比定されている「天手長比売(天手長比賣)神社」(あめのたながひめ‐[3]、あまのたながひめ‐[7])、小社の「物部布都神社」(ものべふつ‐[3][8]、もののべのふつ‐[7])を合祀している。天手長比売神社には栲幡千々姫命稚日女命木花開耶姫命豊玉姫命玉依姫命[9]、物部布都神社には経津主神が祀られている[8]が、この両社も式内名神大社の天手長男神社同様、本来の天手長比売神社、物部布都神社ではないと見られている。

歴史

宗像大社福岡県)の『宗像大菩薩御縁起』によれば、神功皇后三韓征伐に際し、宗大臣(宗像大社の神)が「御手長」という旗竿に武内宿禰が持っていた紅白2本の旗をつけ、これを上げ下げして敵を翻弄し、最後に息御嶋(玄界灘沖ノ島)に立てたという。天手長男(と天手長比売)の社名はこの「御手長」に由来するという。

弘仁2年(811年)に「天手長雄神社」(アメノタナガヲ‐)として創建、後に「天手長男神社」。『大日本国一宮記』(『一宮記』)には、天手長男神社と天手長比売神社が物部村にあり、天手長男神社を壱岐の一宮としたとある[1]。『一宮記』では天思兼神を祭神としている[6][10]

その後、元寇により廃れてしまい、所在も不明となっていた。

現在の天手長男神社は、江戸時代にそれまで「若宮」と呼ばれていた小祠を平戸藩国学者橘三喜が名神大社の天手長男神社に比定したものである。三喜は、当神社の位置する「たながお(たなかを)」という地名から天手長男神社は田中触にあるものと推定した。そして、田中の城山竹薮の中に分け入り、神鏡1面、弥勒如来の石像2座を掘り出し、石祠を造って祀った。延宝5年(1677年)に発見された弥勒如来像には延久3年(1071年)の銘があり、後に重要文化財に指定され2012年現在は奈良国立博物館に保存されている[4][11]元禄元年(1688年)には松浦藩主の命により社殿が作られた。

なお、三喜の式内社の査定は地名に基づいたものが多く、現在の研究では疑問が持たれている。天手長男神社については、芦辺町湯岳興触に興神社があり、興(こう)は国府(こう)のことであると考えられ、境内社に壱岐国総社もあることから、興神社が本来の天手長男神社であり壱岐国一宮であるとする説が有力となっている(橘三喜は興神社を式内小社「與神社」に比定しているが、これは興と與を見誤ったためと見られる)。

合祀されている天手長比売神社も橘三喜の査定によるものであり、本来の天手長比売神社の所在地は不明である。物部布都神社も、「田中触が物部(ものべ)村に属しているから」という理由で比定されたものであり、近年の研究では渡良浦の國津神社が本来の物部布都神社であったとされている。なお、平安時代に存在した森部郷は、江戸時代の物部村や、平成時代の田中触・渡良浦ほかを含む地域と比定されている[12]

もっともそうした経緯はともあれ、現在では当神社が壱岐国の一宮とされ、天手長比売、物部布都の両神社の神も合祀されている。

境内

現地情報

所在地

脚注

参考資料

関連項目

外部リンク

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