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北海道の湖 ウィキペディアから
濤沸湖(とうふつこ)は、北海道東部、網走市と小清水町にまたがる汽水湖[1]。面積は約900ha[1]。網走国定公園に含まれる。ラムサール条約に登録されている(2005年)[1][2]。
砂州が発達した細長い砂丘によりオホーツク海から遮断されているが、湖の北西端でつながっており、汽水湖となっている。湖の西側1kmには藻琴湖がある。
湖の北側、オホーツク海に挟まれた砂州には小清水原生花園がひろがる。
アイヌ語の「トプッ(to-put)」(湖・口)に由来する[3]。アイヌ語では湖自体は単に「ト(to)」、すなわち「湖」と呼ばれていたが、和人が湖口の地名を湖の名称とした[4]。
湖岸の低地には塩性湿地帯が発達しており、なかでもアッケシソウのシーズンには多くの観光客が訪れる。
多くの野鳥が飛来する湖で、ガン・カモ類は毎年6万羽以上が飛来する。その他オオヒシクイ、オオハクチョウ、ヒドリガモ、ミコアイサ、ウミアイサは東アジア地域個体群の1%以上を支えている。オジロワシ、オオワシといった猛禽類も多く越冬する。日本では珍しいシマアオジが繁殖している。近年ではタンチョウの繁殖が確認されている[2]。
環境省の2011年度からの3カ年事業の一環として、自治体、観光協会、農協、漁協、専門家、住民によって特定エリアの立入制限などを設ける自主ルールが策定され、2014年11月1日から運用されることとなった[1]。
この湖では、かつて鳥に餌を与えることができた。もとは地元の小学生が白鳥に餌付けしたことから始まったといわれている。餌は食パンの切れ端で、100円で買え、渡り鳥が飛来する頃には多くの観光客が餌を与えていた。しかし過度な餌付けは基本的に自然の生態系を著しく乱すものであり、否定的な声もあった。2010年秋に稚内市や浜中町で鳥インフルエンザが確認され、同年の冬以後は感染の懸念から餌やりは禁止されている[5][6]。
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