油壺(あぶらつぼ)は、神奈川県三浦半島に存在する湾(油壺湾)とその付近(三浦市三崎町小網代の一部)を指す地名。古くから観光地や別荘地として、また日本水準原点の標高を検定するための国土地理院の油壺験潮場があることで有名[1][2]。
由来
この地の新井城に籠もった三浦一族は、北条早雲の大軍を相手に3年間にわたって奮戦するも、1516年(永正13年)に三浦義同(道寸)を始め将兵は討死にし、残る者は油壺湾へ投身し、血に染まった湾一面がまるで油が流れるような風景であったことから、後に「油壺」と言われるようになったとされる[3]。また、湾内の水面が油を流したように静かであったという説もある。
旧跡・観光スポット・祭事・催事
ハイキングコースが整備され、新井城址や三浦道寸の墓など三浦の歴史にふれることができる。5月最終の日曜日に、かつての三浦一族を偲び、道寸祭り(供養祭・笠懸)が行われる。また水族館や植物園などがあり、ヨットハーバーとしても利用されている。
施設等
交通
1963年以来、三崎観光により城ヶ島と油壺の間に定期観光船が運航されていたが、2007年12月15日をもって休航となった。
京急久里浜線を三崎口から油壺まで延伸する計画があり、1923(大正12)年8月27日に事業免許が発行されていたが、2005年(平成17年)10月に事業免許が取り下げられた。その後も事業計画は継続されたが[4]、2016年(平成28年)3月16日、沿線人口の減少等を理由に、延伸事業と土地区画整理事業等による大規模宅地開発事業の凍結が決定され、延伸計画は事実上白紙となった[5]。
参照
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