橋本文法
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橋本文法(はしもとぶんぽう)は、橋本進吉により説述された日本語における文法のことであり、国文法のいわゆる四大文法(山田文法・松下文法・橋本文法・時枝文法)の一種である。学校文法の規範として、戦後国語教育への影響が大きい。
橋本文法の品詞は以下の通り。
まず、文を句切りながら発音して、実際の言語としてはそれ以上に句切ることはない個々の部分を「文節」とする。学校文法における指導などでは「ね」「さ」「よ」などを挟むことができる所で切る、と説明されている。
そして、文節は一定の意味を持ち、発音にもいくつかの規則性が見られる、とした。
次に文節を更に意味を有する言語単位に分解することで「語」を認める、とした。たとえば文節「山に」は「山」「に」のような語に分解される。ここで「山」のように独立し得る語を「詞」(自立語)、「に」のように常に詞に付くことで文節となる語を「辞」(付属語)とした。
さらに語について、「酒樽」(「酒」+「樽」)「本箱」(「本」+「箱」)のような「複合語」を取り上げ、分解することはできるが、一語となっていてそれぞれは部分を成すに過ぎない、とした。(こういった複合語は自然言語処理、特にかな漢字変換の辞書などで重要で、文法では「情報処理学会全国大会」のような語は1語だが、組合せがあるだけ辞書に登録するのは無理なので、適当に分割して辞書を引いて変換する必要がある)
辞については、助詞と助動詞のような「独立せぬ語」(「独立し得ぬ語」)の他、「お山」の「お」のような「接辞」もあるとしたが、接辞と「独立せぬ語」の区別は、根本的なものでなく、程度の差に過ぎない、としている(このような接辞は、品詞分類にはあらわれていない)。
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