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『日知録』(にっちろく)は、中国の清朝の顧炎武(1613年 - 1682年)の著である。32巻。
その初刻本は、1670年(康熙9年)に淮安府で出版されており、8巻本であった。現行の32巻本が、弟子の潘耒らの手によって福州府で出版されたのは、1695年(康熙34年)のことであった。自序は、1676年(康熙15年)に記されている。
その体裁は随筆体によっているが、全体は、経義・政事・世風・芸文・史法・天象術数・地理などの諸篇に分かれる。その精緻な考証は、後の清朝の考証学の範となった。その特徴は、考証を目的とした考証に甘んじず、考証によって、現実の政治や社会に対する批判精神や、斬新な政治思想を展開している点に見られる。補遺編としての、日知録之余4巻も、同じく顧炎武の著作であり、併せ見るべきものである。
原文は、黄汝成による日知録集釈によって読まれるのが、一般的である。
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