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個人の自由を奪い、別の場所へ強制的に連れ去ること ウィキペディアから
オウム真理教による拉致事件や、朝鮮戦争以降の北朝鮮による日本人拉致や韓国人拉致(韓国人捕虜や脱北者強制送還)の問題がマスメディアによって頻繁に報道されるようになって、急速に使われるようになった言葉である。
以前は「拉」の字が常用漢字に含まれていなかったため、新聞などでは「ら致」と交ぜ書き表記することが多かったが、2010年(平成22年)の改定で「拉」の字が常用漢字に追加されたため、現在では「拉致」表記を行うのに問題はない。
北朝鮮へ強制送還された脱北者、北朝鮮による日本人拉致被害者、朝鮮戦争時の韓国人捕虜などの問題は[5]、国際法では『強制失踪』の形態の一つであり、人道に対する罪として扱われる[4][6][7][8][9]。韓国では北朝鮮による拉致問題への関心は低く、歴代の韓国政府も南北対話の障害だと見なし、被害者送還を求めてこなかった。そのため、2012年の開催をしてから「拉致被害者対策委員会」は、2023年に人権問題を重視する尹錫悦政権に交代するまで放置されていた[10]。日本国刑法では226条に日本国外への移送目的での略取・誘拐した者は2年以上の懲役と規定している。北朝鮮による拉致問題に取り組む特定失踪者問題調査会が認定した失跡者家族らは同容疑で加害者らを告発している[3]。
創作ではスティーヴン・キングの『ミザリー』が有名である。
外国人配偶者目線では、実親の日本人親(特に日本人の母親)による子どもの拉致(実子誘拐)が大きな社会問題であり、国連や欧州連合から非難勧告が出されている[11]。
拉致の具体例としては、
などがある。
手足を縛られることがある。 (手錠、ガムテープ、縄、拘束具)
また拉致には以下の様な例も含まれる。
歴史的には、戦争時において「人間」を戦利品と看做して略奪の一環として人間の拉致が行われた経緯がある。また、自勢力の経済・技術力の向上のため、あるいは逆に相手側に打撃を与えるために拉致が行われた事がある(例:刀伊の入寇における九州の農民連行、元寇における高麗(韓国)による日本の少年少女の連行や朝鮮出兵における朝鮮人陶工・儒学者の連行、葛根廟事件における中国人による日本人少年少女の強奪など[要出典])。戦国大名の分国法にはこうした行為を「乱妨取り(略して「乱取」とも)と呼んで禁じたケースもあるが、これは逆説的に捉えればこうした例が多かったからに他ならない。
19世紀には南太平洋諸島の島民が詐欺や誘拐といった手段でオーストラリアやペルーなどのプランテーションに送り込まれた[19][20]。これを「ブラックバード(クロウタドリ)狩り」と言う。ブラックバードとは、原住民を指すスラングである。バーンズ・フィリップといった商船会社や実業家が関わったとされるが[20]、一国の政府が実行したものではない。逆にオーストラリア政府は、1901年に白豪主義に基づき太平洋諸島出身労働者法によりこうした人々を含めたカナカ人を追放したことで、一家離散などといった悲劇が生じた[20]。
拉致問題・脱北者強制送還問題
拉致事件
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