寄り切り
相撲の決まり手の一つ ウィキペディアから
寄り切り(よりきり)とは、相撲の決まり手の一つである。四つに組んだ体勢になって自分の体を対戦相手に密着させ、前か横に進みながら相手を土俵外に出す技。もっともよく見かける決まり手の一つである[1]。
まわしを取って寄った場合にも、土俵際ではまわしから手を離して胸等を押すことで決着をつける場合があり、この場合には決まり手としては押し出しとなる。これは寄り切れなかったというより、最後はむしろその方が決めやすいという面もある。
少なくとも、幕内に限れば、最も多く用いられる決まり手である。2014年に開催された6場所における幕内の全取組1828番のうち、決まり手が寄り切りとなった相撲は542番と約3割を占めた。(以下、押し出しの332番、叩き込みの165番と続く。)
転じて、一般社会でも、ある論にこだわって、反論に対して粘り抜いて説き伏せたのを『寄り切った』と言うことがある。
便宜的な扱いとしての「寄り切り」
特に2000年の公式決まり手の12手+非技3の追加以前には、稀なケースではあるが、本来の意味での「寄り切り」(あるいは後述の古い時代に言った「寄り出し」に相当するもの)とはかけ離れたような勝負展開にもかかわらず、決まり手体系の制約上、発表・報道を便宜的に「寄り切り」の扱いとせざるを得なくなったケースもあった。例えば、以下のようなケースがある。
寄り出し
現在公式の決まり手の名称としては採用されていないが、現在公式の決まり手の寄り切りに含まれるものの一部について、古くは「寄り出し(よりだし)」として区別されたものがあった。本来の寄り切りと寄り出しの両者の違いは次の通り。
- 本来の寄り切り - 相手が土俵際でしばらく堪えるのを土俵外に出した場合。
- 寄り出し - 相手が堪える間もなく土俵外に出た場合。
公式決まり手制定以前において、「寄り出し」として報道・記録された取組は非常に多いので、ここでは双葉山が横綱時代に「寄り出し」で白星を記録した取組のみを例示する。
脚注
関連項目
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