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『安全地帯I Remember to Remember』(あんぜんちたいワン リメンバートゥリメンバー)は、日本のロックバンドである安全地帯の1枚目のオリジナル・アルバム。
『安全地帯I』 | ||||
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安全地帯 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
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ジャンル | ||||
時間 | ||||
レーベル | Kitty Records | |||
プロデュース | 星勝 | |||
チャート最高順位 | ||||
安全地帯 アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN一覧
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『安全地帯I Remember to Remember』収録のシングル | ||||
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1983年1月25日にKitty Recordsからリリースされ、作詞はほぼ全て松尾由紀夫、作曲は全て玉置浩二、プロデューサーは星勝が担当している。
レコーディングは1982年に日本国内で行われ、後に至るまで安全地帯や玉置のソロ作品にも参加する事となるキーボーディストの川島裕二が参加している。サウンドはドゥービー・ブラザーズのようなアメリカンロックを基調としたアルバムであるが、ニュー・ウェイヴからの影響によりキーボードの音色が全面的に取り入れられたアレンジとなっている。
デビューシングルである「萠黄色のスナップ」は、本作には収録されておらず、2枚目のシングル「オン・マイ・ウェイ」が収録された他、後に「ラスベガス・タイフーン」がシングルカットされてリリースされた。本作はオリコンアルバムチャートにおいて最高位22位となった。
幼少期より歌手になる事を志望していたボーカルの玉置浩二は、中学校に進学した頃にグループ・サウンズへの興味から武沢豊と共に「インベーダー」というバンドを結成する[2]。バンドに武沢の兄である俊也が加入し、バンド名を変更する話となり、当時ベースを担当していた同級生が交通教本に載っていた道路標識を見て「安全地帯」という名を提案、また当時ピースサインが流行しており、安全地帯のV字のデザインと合致する事、さらに頭脳警察や四人囃子などの同時代の漢字4文字のバンドに影響され、正式に「安全地帯」と改名された[3]。
1972年にはヤマハポピュラーソングコンテストに出場し、優秀賞を獲得する[4]。ロックに傾倒していた玉置はドゥービー・ブラザーズを好んで聴いており、その影響から武沢俊也がドラム、新たに加入した宮下隆宏がベースを担当する形で5人編成となり、後の安全地帯の原型が出来上がった[5]。
1977年には六土開正、矢萩渉、田中裕二が所属していた「六土開正バンド」に玉置が声を掛け、安全地帯への参加が決定する[6]。この事で一時メンバーが8人となったが、宮下、武沢俊也、田中は脱退し、代わりのドラムスとして大平市治が加入し5人編成となった[7]。
その後メンバーは旭川市永山にある廃屋を借り、自分たちで木材を購入するなどして寝室付きのスタジオに改造、そこでの音楽生活を始めた[8]。そのスタジオは「音楽農夫になって田んぼのまんなかで音楽を耕していくのもいいじゃないか」との思いから「ミュージカル・ファーマーズ・プロダクション(MFP)」と名付けられた[9]。また、武沢の親戚にあたる人物が、デモテープをキティレコードの社長に届け、後に安全地帯のディレクターを担当する事となる金子章平の手に渡り、興味を抱いた金子は旭川を訪れ、メンバーと邂逅する事となった[10]。また、同時期にバンドのプロデューサーとなる星勝も旭川を訪れており、玉置に対し「僕と10年いっしょに音楽をやりましょう」と告げた[11]。
1981年7月、星の紹介により井上陽水がMFPを訪れ、セッションを行う事となった[12]。これが切っ掛けとなり、井上は金子からのアイデアを受け、安全地帯をバックバンドとして連れて全国ツアーを行う事を打診[12]。これに対し玉置は初めは戸惑いを覚えたが、「チャンスなんだから行こう」と考え、上京を決定した[13]。同ツアーにはキーボード奏者の中西康晴やBAnaNAも参加していた[14]。
その後メジャーデビューが決定し、玉置自身が「絶対売れると思っていた」との自信から、アマチュア時代のレパートリーから厳選する形で1982年2月25日にデビューシングル「萠黄色のスナップ」がリリースされ、続いて10月25日にはセカンドシングル「オン・マイ・ウェイ」がリリースされた[15]。また、デビュー時のドラムスであった大平は程なく脱退し、田中が復帰する事となった[16]。
本作のレコーディングは1982年8月18日から11月20日にかけて、KRSスタジオおよびポリドールスタジオにて行われた。
本作のプロデューサーは星勝が担当している。星はロックバンド「ザ・モップス」のメンバーであり、またアレンジャーとしてザ・ピーナッツや井上陽水、RCサクセションなどの作品に参加していた。
この頃の安全地帯は限られた時間の中で試行錯誤を繰り返しており、デビュー曲ではバンドサウンドを前面に出した作風であったが、本作ではキーボードを全面的に取り入れ、サウンド全体にリバーブをかけてボーカルが際立つような音の配分となっている[16]。
また、ドラムス担当が大平から田中に変更された事なども影響し、これまでにリリースされたシングルではナチュラルな響きのサウンドであったのに対し、本作では派手なエフェクター処理などを採り入れており、デビューからおよそ1年間のあいだに音楽性が激変する事となった[16]。
玉置浩二の自伝本『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』では、「サウンド全体の音色の選び方やアレンジからは、当時、世界のロック・シーンを席巻していたニュー・ウェイヴの影響が感じられる」、「デビュー直後の玉置たちは、試行錯誤を繰り返す中で、ちょうどイギリスを中心に盛り上がってきていたポリスなどに代表されるニュー・ウェイヴ系、ヨーロッパ系のアーティストの音作りのアイデアを、新しい刺激として速やかに吸収した」と表記されている[17]。
音楽情報サイト『CDジャーナル』では、「『オン・マイ・ウェイ』をはじめとしたロック色の強い楽曲を収録している」と表記されている[18]。
本作は1983年1月25日にLP、CTの2形態でリリースされ、1984年6月1日にCDでリリースされた。
その後1990年7月25日、1990年9月25日、1992年11月21日、2007年3月7日にはCDにて、2010年3月3日には完全復活を記念してSHM-CDにて[19]、2017年11月22日にはデビュー35周年を記念してLP盤を再現した紙ジャケット、SHM-CDにて再リリースされた[20][21][22]。
それ以外にも1996年10月2日にはCD-BOX『安全地帯 メモリアル・コレクション』に収録され、2010年6月23日にはCD-BOX『安全地帯BOX 1982-1993』に収録されて再リリースされた[23]。
専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
TOWER RECORDS ONLINE | 肯定的[24] |
音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』では、本作に関して「まだまだ初々しさが見えかくれする」と指摘しているが、曲の質の高さを取り上げた上で「この頃から、実力は充分にあったことを知らしめる」と肯定的に評価している[24]。
オリコンチャートではLP盤が最高位26位、登場回数26回、売り上げ枚数5.3万枚[1]、CT版は最高位22位、登場回数29回、売り上げ枚数は5.4万枚となり、累計では10.7万枚となった。2022年に実施されたねとらぼ調査隊による安全地帯のアルバム人気ランキングでは6位となった[25]。
No. | 日付 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 | 規格 | レーベル |
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1 | 1983年1月25日 | 28MS 0025 28CS 0025 |
22位 | LP CT |
Kitty Records | |
2 | 1984年6月1日 | 3133-11 | - | CD | ||
3 | 1990年7月25日 | - | - | |||
4 | 1990年9月25日 | KTCR-1043 | - | |||
5 | 1992年11月21日 | KTCR-1201 | - | |||
6 | 1996年10月2日 | KTCR-1601 | - | CD-BOX『安全地帯 メモリアル・コレクション』に収録 | ||
7 | 2007年3月7日 | UPCY-6328 | - | UMJ | ||
8 | 2010年3月3日 | UPCY-6570 | - | SHM-CD | ||
9 | 2010年6月23日 | UPCY-9197 | - | CD-BOX『安全地帯BOX 1982-1993』に収録 | ||
10 | 2013年3月1日 | - | - | デジタル・ダウンロード | AAC-LC | |
11 | 2017年11月22日 | UPCY-9706 | - | 紙ジャケット仕様 | SHM-CD |
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