大陸軍軍人一覧(だいりくぐんぐんじんいちらん)は、ナポレオンⅠ世の下で活躍した元帥及び将軍の一覧である。授与年順。
元帥は軍の最終階級であったものの、その実はナポレオンの傀儡に近かった。ナポレオンは以下の26人を元帥に叙任した。[1]記事「フランス元帥」も参照のこと。
- ミュラ - 伝説的な騎兵指揮官。ランヌのライバル。色男。(授与:1804年)
- マッセナ - 大陸軍切っての戦術家。飽くなき好色家。(授与:1804年)
- ブリュヌ - 功少なく、汚職三昧の歩兵指揮官。(授与:1804年)
- スールト - 優秀な歩兵指揮官。貪欲な俗物。(授与:1804年)
- ベルナドット - 独創的な戦術家。ナポレオンのライバル。後のスウェーデン王。(授与:1804年)
- ランヌ - 伝説的な歩兵指揮官。大陸軍切っての斬り込み隊長。激しい性格。(授与:1804年)
- ネイ - 勇猛な歩兵・騎兵指揮官。粘り強く、人好きな性格。元帥の中で中心的な役割を果たした。(授与:1804年)
- ダヴー - 生涯不敗の戦術家。軍事面ではナポレオンを超える実力を持つが、性格は冷酷無比。(授与:1804年)
- ケレルマン - 名誉元帥。国民からの知名度は高かった[2]が、目ぼしい活躍は無かった。(授与:1804年)
- ルフェーヴル - 名誉元帥。実直な歩兵指揮官。指揮能力は二流。(授与:1804年)
- ペリニョン - 名誉元帥。戦いに参加せず、印象が薄い。(授与:1804年)
- セリュニエ - 名誉元帥。世捨て人めいた古株の軍人。目ぼしい活躍は無かった。(授与:1804年)
- マクドナル - 誠実な歩兵指揮官。(授与:1809年)
- ウディノ - タフな歩兵指揮官。(授与:1809年)
- サン=シール - 宝(優秀な戦術指揮能力)を持ち腐れた元帥。飄々且つ冷酷な性格。(授与:1812年)
中将は上級大将、軍団将軍、師団将軍の3階級で構成されていた。1788年の准将消滅以降、独立した大将位は存在しなかった。
上級大将(Colonel-Général)
各兵科の先任者が就任。
軍団将軍(Général en chef)
数万〜数十万単位の兵士を統括。
師団将軍(Général de division)
数千〜数万単位の兵士を統括。
- ヴァンダム-獰猛な騎兵指揮官。(授与:1799年)
- ヴェルディエ-優秀だが、向こう見ずな歩兵指揮官。(授与年:1799年)
- ギュダン-「不滅軍団」[3]の筆頭。勇猛且つ篤実。(授与:1800年)
- ジュノー-悲劇の歩兵指揮官。(授与:1801年)
- デュポン-ピンチに強い砲兵指揮官。(授与:1802年)
- E・ケレルマン-ケレルマン元帥の子。天才的な騎兵指揮官。血気盛ん。
- ラサール-伝説的な騎兵指揮官。アル中。(授与:1805年)
- コランクール-模範的な騎兵指揮官。(授与:1808年)
- モンブリュン-E・ケレルマン、ラサールに次いで優秀な騎兵指揮官。情熱的な性格。(授与:1809年)
- アリスプ-気骨逞しい騎兵指揮官。(授与:1809年)
- フォア-無難な歩兵指揮官。優秀な弁舌家。(授与:1811年)
- ベルトラン-優秀な工兵指揮官。ナポレオンの側近。縁の下の力持ち。(授与:1812年)
- ダブロウスキー-ポーランド軍団の創設者。祖国の国民的英雄。(授与:1812年)
- デルロン-優柔不断な戦術家。後のフランス元帥。(授与:1814年)
- ラマルク-豪放な戦術家。庶民から人気があった。(授与:1814年)
少将位は旅団将軍のみ。
旅団将軍(Général de brigade)
1,500〜6,000人の兵士を統括。
『ナポレオンの元帥達」-エミール・プガーリ著、新紀元社、2001年7月刊行、pp.1〜pp.2
ダヴー元帥指揮下で大いに活躍したギュダン、フリアン、モランの3人