Loading AI tools
ウィキペディアから
夜の会議[1][2](よるのかいぎ、古希: νυκτερινὸς σύλλογος、英: nocturnal council)とは、プラトンが最後の対話篇である『法律』の末尾で提示した、哲人王に代わる国制・法律の保全策としての機構。夜間会議(やかんかいぎ)とも[3]。
『法律』10巻の908Aと909Aで初めて言及され、最終巻である12巻の951D-952D、及び961A以降で詳細にその内容が述べられる。
名称に関わる時間帯についての記述は、10巻の908Aと909A、12巻の951D、961B、962C、968Aの計6箇所にあり、951Dと961Bで「早朝・夜明け前(ὄρθρος)」と言及される以外は、全て単に「夜(に/の)」と言及されている。
そこで岩波書店の「プラトン全集」やその文庫版(岩波文庫)などでは、951D・961Bの記述を基に、「夜明け前」という表現に翻訳を統一し、「夜明け前の会議」という呼称を用いている。
『法律』12巻(951D-E, 961A-B)において、「夜の会議」の構成員は以下のように説明される。
また彼らは、『国家』における「哲人王」と同じく、幾何学・天文学を含む数学諸学科などの予備学を修めた上で、雑多なものから一なる形相(イデア)を導き出していく能力を養われ、また、諸天体が神々の「最善の魂」の知性(ヌース)によって動かされていることを理解して「敬神」の心を持ちつつ、国制・法律の目的である徳・善を追求・護持していける者であることが求められる[4]。
彼らは、公私の用事から解放される夜(早朝・夜明け前)に会議を持つので、これを「夜の会議」と呼ぶ。そして、この会議が国家全体の「錨」(いかり)として投じられていれば、それが必要な条件を満たしている限りは、国制・法律を安全に保ってくれると述べられる[5]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.