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1929年の映画。小津安二郎監督 ウィキペディアから
『和製喧嘩友達』(わせいけんかともだち)は、1929年(昭和4年)7月5日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎。モノクロ、スタンダード、サイレント、77分。
リチャード・ウォレスが1927年(昭和2年)に発表した喜劇映画『喧嘩友達』を下敷きに、「コンビ喜劇を巧みに和製化」したものである[1]。初回興行は浅草の帝国館で、併映作品は伊藤大輔監督・市川右太衛門主演の『一殺多生剱』[2]。
本作は長年にわたって現存しない作品とされていたが、1997年(平成9年)に新潟県の宇賀山正昭家からパテベビー用の9.5mmフィルムによる短縮編集版(14分尺)が発見された。宇賀山は東京国立近代美術館フィルムセンターに寄贈し、同センターにより35mmフィルムに復元する作業が行われた。2001年(平成13年)には、同プリントが第20回ポルデノーネ無声映画祭で上映された[3]。小津安二郎生誕100年を迎えた2003年(平成15年)にはデジタル復元が行われ、同年12月25日に松竹が発売した『小津安二郎 DVD-BOX 第四集』の「特典ディスク」に収録された。本作の脚本は、同年4月に発行された『小津安二郎全集 上』(新書館)に収録されている[4]。
留吉(渡辺篤)と芳造(吉谷久雄)は、親しい仕事仲間、貧しいゆえに2人でルームシェアをしているトラック運転手である。あるとき偶然、身寄りのない娘・お美津(浪花友子)と出逢う。住むところのないお美津が2人の長屋に転がり込み、お美津はかいがいしく家事をしてくれるが、2人の男の間では、恋の鞘当てが始まる。やがて、留吉・芳造の長屋の近くに住む学生・岡村(結城一朗)と、お美津が相思相愛であったのだ、という現実を、留吉・芳造は知ることとなる。お美津と岡村をさわやかに見送る留吉・芳造であった。
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