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『古伝降霊術 百物語〜ほんとにあった怖い話〜』(こでんこうれいじゅつ ひゃくものがたり ほんとにあったこわいはなし)は、1997年8月8日に日本のハドソンから発売されたセガサターン用アドベンチャーゲーム。1998年8月20日には「サタコレ」として廉価版が発売されている。
PCエンジン用ソフトとして発売された『百物語〜ほんとにあった怖い話〜』(1995年)の続編として制作された作品である[1]。前作に続き、百物語を題材としており、ホラー漫画雑誌『ほんとにあった怖い話』(朝日ソノラマ)に寄せられた一般投稿による実話怪談を元にしたサウンドノベル形式の作品となっている[1]。また、怪談の語り手として知られるタレントの稲川淳二が監修を行っている[1]。前作がCD-ROM1枚であったのに対し、2枚組となったこととハードが変更になったため、より繊細な実写画像を使用しており、また、前作にはなかった動画再生やポリゴン使用などにより演出面がスケールアップしている。
開発はハドソンが行い、プロデューサーはセガサターン用ソフト『サターンボンバーマン』(1996年)のプロデュースを手掛けた猪狩寛、ディレクターはアーケードゲーム『天外魔境 真伝』(1995年)を手掛けた木村修、企画は前作で構成を担当した杉山勝彦、音楽は前作を手掛けた坂本志崇の他、スーパーファミコン用ソフト『THE ATLAS』(1995年)を手掛けた妻木隆が担当している。
ゲームシステムはオープニング後の画面には百本の火の付いた蝋燭が表示され、その中の一本を選択することで話が始まるシステムとなっており、一話終わるごとに蝋燭が消えていき、百本すべての蝋燭を消すことで終了となる。 前作とは異なり、選択した蝋燭によって話の内容が変化しないため話の順番は完全固定となっている。
基本システムは画面上に背景とともに文章が表示されていき、ボタンを押すことで怪談を読み進めていくノベル形式となっているが、「稲川淳二スペシャルストーリー」だけは前作同様稲川淳二の語りによる怪談話となっている。また、前作にあった「学校の七不思議」や「心霊現象マップ」といったモードは存在せず、全てが実話怪談のみとなっている。
一度読んだ話は百本の蝋燭が並んでいる選択画面でBボタンを押すことで「回想モード」になり再度読むことができる。また、前作とは異なり冒頭に話のタイトルが表示されないため、タイトルはこの「回想モード」を使用しないと分からないようになっている。 また、百話すべてを終了した後に前作では追加で「おまけモード」が存在したが、本作では存在しない。しかし、百話終了後の隠しシナリオである第101話が2種類用意されている。
なお、取扱説明書内にお札が印刷されており、ゲーム開始前にパッケージに貼り付けるよう忠告が書かれている。他にも、ゲーム開始冒頭で怪現象が起きてもプレイヤー自身で対処する旨の契約書にサインさせられる。このとき、名前と生年月日を入力することになるが、これにより百話読了後の隠しストーリーである第101話目の内容が変化する。
この作品にはメインとなる「デジタルホラー形式」のモード以外に、以下のモードが存在する。
主人公設定などは特になく、ゲームスタートと同時に百物語を進めていくこととなる。また、百物語を全て読了した後に、「回想モード」から101話目を見ることができるようになる。なお、前作で使用された話が何話か再録されているが、画像はすべて一新されている。
以下に、全百話のタイトルを表記する。
※印は稲川淳二スペシャルムービーとなっている。
評価 | ||||||||||
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ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では合計29点(満40点)[4]、『SATURN FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、19.4点(満30点)となっている[5]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「ただ話を読み進めるだけでなく、特定の時間にのみ現れる郵便屋や、鏡写しになる文字などいろいろ凝った演出がなされている」と演出面に関して肯定的なコメントで紹介されている[5]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 2.8 | 3.7 | 3.0 | 3.6 | 3.6 | 3.2 | 19.4 |
その他、ゲーム情報サイト『電ファミニコゲーマー』では、「監修を務めるのは、夏の怪談を彩る名語り手の稲川淳二。その手腕もあって、“ほんとうに怖い”と、いまだ高い評価を持つ作品に仕上がっている」、「当時としては大ボリュームのCD2枚組で製作されたため、随所に実写のイメージ映像、動画、恐怖シーンのCGなどが盛り込まれており、これらが怪談をよりいっそう盛り上げてくれる」とグラフィックや演出面に関して肯定的な評価を下している[1]。
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