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『ドラえもん』の登場キャラクター ウィキペディアから
先生(せんせい)は、藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』に登場するのび太の小学校の担任教師。架空の人物。
このフィクションに関する記事は、全体として物語世界内の観点に立って記述されています。 |
児童たちを厳しく指導する面と、真剣に気にかける面の両方が描かれている。男性。年齢は不明。
以下では、基本的に漫画の内容について記述する(アニメの内容は「#アニメ」にのみ記述)。
「長方形に近い形状」または「カマボコ型」の眼鏡をかけており、顔にはほうれい線がある。学校では基本的にスーツを着用している。体型はやや肥満気味。髪型は左右中央に一直線の分け目を作り、左右と後頭部を刈り上げているため、頭に黒い本が載っているかのように見える。
宿題忘れや学業成績不振、授業中の居眠り、遅刻などが多いのび太を毎日のように厳しく叱る場面が多数描かれ、他の児童を含めても、宿題を忘れたり遅刻をしたりすると廊下に立たせる、恐ろしい量の宿題を出すといった場面が描かれている。
10巻「ニセ宇宙人」(『小学六年生』1976年2月号)では、ジャイアンとスネ夫が宇宙人(ドラえもんの出したラジコン宇宙人)のことについて相談してきた際、「先生までからかう気かっ!」「おまえたちがトリック写真でいたずらしてるって、先生はちゃんと聞いています!」と激怒して二人の頭にげんこつを振り下ろす場面が描かれている。
18巻「ひい木」(『小学三年生』1978年8月号)では、スネ夫のついた嘘の言い訳に騙され、大勢の児童を廊下に立たせながら、スネ夫だけを贔屓して許すという場面が描かれている。
先生がのび太にかけた言葉のうち、叱る言葉以外のものを以下に記す。
9巻「ジ~ンと感動する話」(『小学四年生』1975年6月号)では、0点を取って落ち込んでいるのび太を励まし、深く感動させる場面が描かれている。
22巻「出木杉グッスリ作戦」(『小学三年生』1980年10月号)では、特別に出された大量の宿題を一晩かけてやり遂げたのび太を「野比、よくやった。まちがいだらけでも、ぜんぶやってきたのはえらい。」と最初に余計な一言も交えつつ努力を評価した。
25巻「な、なんと!! のび太が百点とった!!」(『小学六年生』1981年5月号)では、100点を取ったことを信じられず廊下を追いかけてきたのび太に対し「いや、わしも目をうたがったがね。」「なんどしらべても百点なんだ。」「野比くん、よくやったね。」と笑顔で褒める場面が描かれている。しかし、先生はなぜかこの回に限ってのび太をクラス全員の前で褒めることを一切しなかったため、同級生達は誰ものび太が100点を取ったことを信じようとせず、彼は結果としてのび太を嘆き悲しませる原因を作った。
のび太の口から語られた先生の言動(のび太の回想、のび太の夢の中の話を含む)を以下に記す。
放課後はよく町内をうろつき、教え子に出会うと道端で説教をしたり褒めたりする。そのわりに、ジャイアンやスネ夫のいじめがその目に止まることは少なく[1]、すぐ近くでジャイアンがのび太を追い回していても気が付かないことも少なくない[2]。ただし、いったん目に止まればジャイアンもスネ夫も容赦なくお説教の対象となる。「そんなことをする(ところにいる)暇があったら勉強を…」などというお決まりの台詞がある。他人に用事があっても強引に連れ出す面があり、のび太を強引に連れ出して説教をしたり、自宅で補習を受けさせたこともある[3]。
30巻「空き地のジョーズ」(『小学三年生』1983年11月号)では、町内を歩いている際に地中を泳ぐサメに背後から接近されたところをのび太とドラえもんに救われたが「うそつけ! 町の中にサメなんかいるか!!」と大人数で怒る場面が描かれた。
連載初期はアパートの一室に住んでいたが[4]、その後は一戸建ての家に住んでいる[5]。
40巻「恐怖のたたりチンキ」(『小学五年生』1985年8月号)では、夜に自宅で目覚めた際に「たたりチンキ」により生まれたのび太のおばけを見て本物ののび太だと勘違いして説教する場面が描かれている。
大長編『のび太の魔界大冒険』(『月刊コロコロコミック』1983年)では、自宅の屋根を修繕する様子が描かれている[注 3]。もしもボックスによる魔法の世界内で教え子たちに満月博士の魔界接近説について相談されるも、「あんなでたらめをきみらは本気にしてるのかね」「地震も台風もたんなる自然現象に過ぎん!」と一蹴した。
連載初期(厳格なキャラクターが定着する以前)には、のび太がいたずらしていると勘違いして取り上げた道具で遊んだり[4]、常に丁寧語で話すなど浮世離れした面が目立った。性格も現在とは異なり、やや気弱でのび太達からも若干見下されるなど、うだつの上がらない一面が強調されていた。髪型も若干異なっており、口も「3」や「ε」の形をしている。
各アニメシリーズでの設定等について記す。学校名、のび太の学年とクラス、先生の本名(姓名)は、原作漫画では設定されていない。
勤務する学校名は「下町小学校」。姓は「我成(わがなり)」。
1992年放送の「あべこべの星」、2009年放送の「あべこべ惑星」には、体格は同じで女性のよく似た先生(声 - 田中亮一〈1992.10〉→高木渉〈2009.7〉)が登場する。
児童を廊下に立たせる描写はは影を潜めている。
2011年3月25日放送「のび太のハチャメチャ入学式」では、入学式のときからのび太と対面している。
アニメでの担当声優は、日本テレビ系アニメ第1作(1973年)の頃からキャスティングが一定しておらず、テレビアニメ第2作第1期(1979年〜)がスタートした当初でも2年ほどは声優が3、4人ほど交代していたなど、なかなか定着していなかった。しかし、放送時間が日曜から金曜に枠移動した頃の1981年10月より田中亮一が担当、2005年3月まで足かけ24年間も先生役を務め、完全に定着した。先生のセリフである「廊下に立っとれーっ!」(「廊下に立ってなさい!」)もこのころから定着し始めた。
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