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日本の漢字検索、印刷用アプリケーションソフト ウィキペディアから
今昔文字鏡(こんじゃくもじきょう)は、エーアイ・ネットが開発・販売していた[注釈 1]、Windows用の漢字検索ソフトと印字用フォントを組み合わせた入力、印字用アプリケーションソフトウェア。最新版の収録字数は17万字以上である。
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漢字を中心とした10万種を超える大規模文字集合をパソコンで扱うことを目的に設計したソフトウェアである。
日本語Shift_JISのコードポイントに諸橋轍次編の『大漢和辞典』の全収録字、日本国字、簡体字、方言字、甲骨文字、篆書などの各種漢字、チュノム、水族文字、梵字、西夏文字、変体仮名、台湾語仮名など各種の文字グリフを割り当てたフォントを複数用意し、フォント名を切り換えながら表示をするシステムを用いている。印字に使いたい場合は、フォント指定が可能なワープロソフト上に入力して使用する。
フォント指定ができないソフトウェアで情報交換を行うために、全ての文字に一意な番号が通称「文字鏡番号」として付与されており、ISO/IEC 10036[1]にも反映している。これらの文字番号のうち、『大漢和辞典』(修訂第二版)に収録している文字の範囲は、『大漢和辞典』とほぼ一致している。ただし、『大漢和辞典』で重複登録している文字は一文字だけ一致させてその他には番号は附さず、ダッシュ付き番号(514字)も文字番号を一致させていない。また、『今昔文字鏡』初版の刊行以後に出版された『大漢和辞典 補巻』に収録されている文字(804字)は今昔文字鏡とは一致せず、ばらばらに付番している。
以上のように文字鏡フォントは、『大漢和辞典』番号と完全互換でない部分があるので、文書中で文字番号を情報交換に用いる場合は、『大漢和辞典』のどの版での番号指定で、どこまでが一致しているかについて、ユーザーの側でよく認識しておく必要がある。
明朝体フォントおよび一覧表を表示する簡易入力ソフトウェア『Mojikyo Character Map』は、関連出版物の付録CD-ROMに添付され、図書館などで借りた場合でもそのCD-ROMから複製して利用することを認める旨の記述があった。この『Mojikyo Character Map』は2018年12月より、再配布しやすいよう、文字鏡フォントと合わせて1つの圧縮ファイルにまとめた形で、文字鏡研究会のウェブサイトから無償でダウンロードできるように公開された[2]。
エーアイ・ネットの商品である有償の検索ソフトでは、文字の読み、部首、画数などを用いた検索も可能で、再配布が許諾されていない篆書体フォントも添付していた。
有償ソフトには、その他、Unicode文字(CJK統合漢字拡張Bまで対応)のみを検索・出力できる『今昔文字鏡 UnicodeEdition』を刊行したこともある(廃盤)[注釈 2]。
エーアイ・ネットは、他にも文字グリフがUnicodeのコードポイントと同じ位置に配置した単体フォント製品などもラインナップしていた。
TRONコードで一部を採用していたが、後にライセンスの問題でTRON側は『今昔文字鏡』由来部分を削除した。
本ソフトの有償版はパッケージソフトの形で流通していた。紀伊國屋書店が販売元となっていたこともあり[注釈 3]、これらには書籍と同様にISBNコードを付し、書店経由でも購入できるようになっていた。
エーアイ・ネットが開発した商業製品(『今昔文字鏡単漢字16万字版』、『今昔文字鏡 筆文字鏡 巻之一 楷書』、『康熙字典DVD-ROM』、『indexfont 今昔文字鏡プロフェッショナル版』(Ver.1.0、Ver.2.0とも)、『梵字鏡 湧出窓』などの製品パッケージに同梱されている標準インストーラやフォントインストーラは、多くの場合、当時メジャーだったインストーラ作成ソフトのInstallShield 3やInstallShield 5を用いて作成されていた。
しかし、その当時のInstallShieldには一部、16bit命令のコードが混じっていたため、Windows 10でインストールしようとすると、インストーラがエラーとなってうまくインストールできないことがある。
その場合は、製品に同梱されている標準インストーラを使わず、32bitコードで開発された汎用インストーラをバイパスとして使用すると、インストールできる場合が多いと案内されている[5]。
なお、Nathan Linebackが開発した、無償公開されている汎用セットアップソフトウェアとしては、InstallShield Engine 3.0やInstallShield Launcher 5などがある。
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