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日本の女性漫画家 ウィキペディアから
井出 智香恵(いで ちかえ、1948年2月12日[2]、本名:井出 知香恵[1])は、日本の漫画家。少女漫画で1966年(昭和44年)にデビューし、1980年代以降はレディースコミック(レディコミ)を多く手掛け、「レディコミの女王」と呼ばれる[3]。長野県小海町出身[3]。
農家の5人きょうだいの末っ子に生まれ、5歳の時に父親が描いた牛若丸の絵を気に入って練習するようになり、小学校2年生で兄が持っていた『オリエント急行殺人事件』に触れて漫画家を目指し、小中高校で学校図書館の蔵書を読破するなどして構成力を身に着けた[3]。地元の高校を卒業後に上京して豊島園に就職し、働きながら漫画を描き[3]、1966年に『ヤッコのシンドバット』(井出ちかえ名義、集英社『りぼん』掲載)でデビュー[2]。1968年(昭和43年)より同誌で連載したスポ根バレーボール漫画『ビバ!バレーボール』がヒット[2]。同作はりぼんマスコットコミックスの第1号作品ともなった[4]。同じ集英社のバレーボール漫画『アタックNo.1』との社内競争次第では、テレビドラマ化も検討されていたという[3]。
30歳代で新幹線で隣に座った男性と恋愛して結婚し、夫の故郷である三重県に転居して3人の子供をもうけた[3]。レディコミ・ブームで執筆依頼が相次いだが、夫はドメスティックバイオレンスや浮気、浪費が絶えず、妻の原稿料を奪って高級車や不倫相手に注ぎ込み、さらに妻の担当編集者を殴って漫画の依頼が一時途絶え、経済的困窮に苦しめられた[3]。1990年代後半、夫の借金を引き受けて離婚した[3]。昔から、弱い女性が負けたまま終わらせないことを作品のポリシーにしており、夫への憎悪はドロドロしたレディコミの演出にも役立ち、共感した読者からも感想や体験談が発行元編集部に殺到した[3]。
森村誠一作品や『源氏物語』の漫画化も手掛けているほか、2018年には高級ブランド「グッチ」に少女漫画時代の絵が採用された[3]。
2022年(令和4年)1月、国際ロマンス詐欺に遭ったことを告白[5]。自身のTwitterなどでもその経緯を述べている。日本国外でも著名であった井出の漫画であったが、そのひとつである源氏物語を友人に勧められて読みファンになったと言うアメリカの有名俳優を名乗る男とSNSで知り合い、井出の子供と共に借金をして送金し[3]、2018年春頃からおよそ4年にわたる被害額は7500万円に上るという。『毒の恋』としてこの体験の2022年に漫画化した[3]ほか、世界の何だコレ!?ミステリーで本人のインタビューと共に再現ドラマ化されている。
アクションやコメディ、ミステリーから時代劇、実録ものまでと非常に広範なジャンルの作品を描くが、いずれも大人の男女の恋愛要素の強いものとなっている。当初は少女漫画を中心に描き、やがて男と女の愛憎を絡めたミステリーを手掛けるようになる。ハッピーエンドが多いものの時には裏切りもあり、バッドの要素のあるエンディングもある。1990年代に『週刊女性』に連載され、嫁と姑の争いを描いた『羅刹の家』は『凄絶!嫁姑戦争 羅刹の家』としてテレビドラマ化された。更に同時期には推理アクション漫画『嫁と姑"超"名探偵』もドラマ化されている。2019年現在は活躍の場をレディースコミックに移し、雑誌に投稿した人たちの実話を漫画にしたものを執筆している。長女である香代乃(旧ペンネーム:亜都夢)も少女誌やレディース誌などで執筆活動をしている[2][1]。
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