下谷病院(したやびょういん)は、かつて存在した日本の医療機関。東京都台東区根岸にあった日本私立学校振興・共済事業団直営の病院であった。
概要
1957年に私立学校教職員共済組合の直営医療機関として開設。建物は既存のものを使用した。
施設の老朽化が激しく、1986年の消防法改正でスプリンクラー設備の設置が義務付けられたことから移転は不可避となった。台東区は反対を表明。当初、国立療養所中野病院の跡地に移転の名乗りを上げていたが、中野区と中野区医師会の反対に遭い頓挫。一方で江戸川区が新病院を誘致したことから、2001年度をもって閉院し、翌年度に東京臨海病院を設置した。
問題点
私学共済の直営医療機関として、以下の問題点があった。
- 直営医療機関であったが、患者の9割以上が私学共済加入者以外の一般患者であった
- 私学共済加入者には一部負担金を免除していたが、施設の収支は末期には赤字であり、累積赤字を抱えていた
- 施設の規模等から人間ドックが実施できない
台東区としては
- 台東区の属する二次医療圏の病院が過剰であるため、閉院した場合に新たな病院を誘致できない
などの問題を抱えていた。
年表
- 1957年6月 - 私立学校教職員共済組合が直営医療機関として下谷病院を開設
- 1962年 - 人間ドック開始
- 1974年 - 人間ドック廃止
- 1998年1月1日 - 私立学校教職員共済組合廃止、日本私立学校振興・共済事業団が一切の権利義務を承継して発足
- 2001年12月20日 - 診療終了
- 2001年12月31日 - 閉院
- 2002年4月1日 - 東京臨海病院開設
交通アクセス
註
関連項目
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