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プロジェクトセカイの登場人物(プロジェクトセカイのとうじょうじんぶつ)では、セガ、Colorful Palette、クリプトンによるメディアミックス企画『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』の登場キャラクターについて記述する。
本作にはバーチャルシンガー(ピアプロキャラクターズ)と20名のオリジナルキャラクターが登場する。各ユニット4名ずつに分類されており、それぞれ、バンドユニット「Leo/need」、アイドルユニット「MORE MORE JUMP!」、ストリートユニット「Vivid BAD SQUAD」、ショーユニット「ワンダーランズ×ショウタイム」、正体不明の音楽サークル「25時、ナイトコードで。」に分類される[1]。
セカイはオリジナルキャラクターたちの想いで作られた場所である。しかし、例外として「ワンダーランズ×ショウタイム」のセカイは天馬司、「25時、ナイトコードで。」のセカイは朝比奈まふゆと、それぞれ個人の想いからセカイが誕生しており、他のメンバーはそのセカイに招かれた形となっている。そのため、セカイの変化も司やまふゆの心境の変化によって変わる部分が大きい。一方で、まふゆのセカイでは、絵名の心境の変化によって鏡音リンが姿を現すなど、招かれたメンバーの想いが影響している部分も存在する。
プレイヤーは序盤に登場する「初音ミク」以外と直接接触することは一切なく、現実世界とも各セカイとも違う別の空間からキャラクターたちを見守る存在となっている。
『セカイ』においては「セカイのミクたち」として登場する。セカイごとに人格に大きな違いがあり、とくに初音ミクに関しては姿や髪の色まで全てが異なっている。そのため、セカイごとのバーチャル・シンガーは同じ名前でも全く別の存在として描かれる。
また、作中の現実世界では実在の世界と同じ定義で(ソフトウェアとして)存在している。しかし、この要素を細かく描くとメタ的な要素が濃くなるため意図的に細かい説明まではされていない[2]。ただし、イベント『Live with memories』ではストーリー内にて実在の世界におけるバーチャルシンガーソフトウェアとしての『初音ミク』の存在に本格的に触れられており、作中の現実世界におけるミクの存在や主人公の星乃一歌がミクのソフトウェアを購入する姿が描かれている。
各セカイに登場するバーチャル・シンガーは序盤は決められたメンバーのみ登場するが、物語が進行していくと他のバーチャル・シンガーとの交流も可能となる[3]。ゲーム内でのバーチャルシンガーの声はクリプトン社のテクノロジーを使用した音声が使用されており、声優による音声収録は行われていない。ゲーム内・公式サイトでは音声ソース提供者が「ORIGINAL CV」としてクレジットされている。
Leo/need(レオニード)は、渋谷にある宮益坂女子学園に通う幼馴染の女子高生4人で結成されたバンドユニット。略称は「レオニ」。ジャンルは「バンド」[1]。セカイのモチーフは学校の教室。セカイに居るバーチャルシンガーは初音ミク、巡音ルカ、MEIKO、鏡音リン、鏡音レン、KAITO。
かつてはお互いにすれ違い、バラバラになってしまっていたが、その苦難を乗り越え結成された[1]。
「Leo/need」のコンセプトについて本作のメインライターである桝井は「等身大の普通の女子高生たちを描く」ことを念頭に置いている。そのため物語としては、大きな出来事が起きてそれを乗り越えていくという壮大な物語は想定されておらず、幼馴染たちとの友情や関係性で悩み、ときには喧嘩し、時には相談し合いながら困難を乗り越える姿を描くことが重視されている。そのため、起きる事件も友人関係などにフォーカスされ、ファンタジーのような人生を変える大きな問題に直面するわけではないが、彼女たちにとっては同じぐらい重要で真剣な悩みを抱えており、それをどう変えていくかを描いている。なかでも最初の物語のテーマは「心のすれ違い」であり「本当は一緒にいたい」という気持ちを伝えたいけど言うことができない、女の子同士の間で起きる「言える」「言えない」などの感情表現を描いている。この感情表現が読み手側に不快感を与えてしまいキャラクターが嫌われてしまうような事態にならないようにシナリオ作成段階で微調整を繰り返しており、桝井は本ユニットが5ユニットのうちで2番目にシナリオを作成するのが難しいユニットだったと語っている[6][7][8]。
なかでも主人公の一歌は、「自分がこれからどうしたいのか」を決められず、それが分からないまま何となく進んでしまってきた今時の若者として描かれており、そんな一歌がミクに背中を押されることで、自分の中の新しい一歩を踏み出すという物語の構成となっている[6]。
MORE MORE JUMP!(モアモアジャンプ!)は、宮益坂女子学園に通う女子高生4人で結成されたアイドルユニット。略称は「モモジャン」もしくは「モアジャン」。ジャンルは「アイドル」[1]。セカイのモチーフはライブステージ。セカイに居るバーチャルシンガーは初音ミク、鏡音リン、巡音ルカ、MEIKO、鏡音レン、KAITO。
アイドルを夢見る1人の少女とアイドルを辞めた3人の少女たちが、あるきっかけで出会い、苦難を乗り越え結成された異色アイドルユニットとなる[1]。チームのモチーフは「三つ葉のクローバー」[17]。4人で共に活動したいという想いを貫くために、ネット配信をメインとしたフリーのアイドルグループとして活動している。
「MORE MORE JUMP!」のコンセプトは「いろんな壁にぶつかっても頑張り続け、周囲に希望を届け続けるアイドルユニット」。この物語ではアイドル業界のもつ「エグみ」も描き、アイドルという存在に一歩踏み込んだ物語を描いている。これは、壁があるからこそプレイヤーに彼女たちの頑張りをみせられるのではないかという考えからきているが、読後感も大事にするため「エグみ」の程度は調節されている。また、アイドルという要素を描くうえでプロデューサー兼ディレクターの近藤が以前プロデューサーを務めた『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』で描いたアイドルバンドの経験が生かされており、そこで学んだ「どこまでアイドルのリアルな要素に踏み込んでいいのか」という経験が本作のシナリオにも生かされている[6]。
主人公のみのりは、自分がアイドルを目指すきっかけになった遥を「彼女みたいなアイドルになりたい」という想いだけで助けにいく。そのように、お互いに想いを与え合い、もらい合いながら壁にぶつかっていくアイドルたちを描いており、特にみのりと遥の関係性は「オーディションに落ち続けた普通の少女が、アイドル業界のトップを張り続けたアイドルの心に踏み込む」ための説得力をプレイヤーに伝えることを重点においてシナリオが手掛けられた[6]。
Vivid BAD SQUAD(ビビッドバッドスクワッド)は、女子高生ストリートユニット「Vivids(ビビッツ)」と、男子高生音楽ユニット「BAD DOGS(バッド・ドッグズ)」が伝説を超えるために共同で結成したストリートユニット。 略称は「ビビバス」。ジャンルは「ストリート」。セカイのモチーフはストリートでMEIKOの経営するカフェも存在する。セカイに居るバーチャルシンガーは初音ミク、MEIKO、鏡音リン、鏡音レン、KAITO、巡音ルカ。
Vivid BAD SQUADはミュージシャンであり杏の父でもあるKENが開催した伝説のイベント「RAD WEEKEND(ラッドウィーケンド)」を超えるイベントを開催するために集った実力派ストリートユニット[1]。チーム結成後も「Vivids」「BAD DOGS」としてユニット活動はそれぞれ続けており、こはねに関しては修行も兼ねて一人で対戦形式のイベントに複数参加するなど、チームの形式にとらわれないさまざまな活動をしている。また、チームとしても大きなイベントのゲストに呼ばれるなど、高い技術力を有している。
「Vivids」のチーム名の由来は、彼女たちが活動する渋谷の「ビビッドストリート」から。本編より2年前から活動している「BAD DOGS」のチーム名の由来は、人から見ればバカみたいな夢を追いかける彰人と冬弥の2人の様子を「頭が悪い」「躾のなっていない犬」になぞらえて彰人が名付けた。「犬にかまれることの恐ろしさを思い知らせる」という意味もあるが、本命の意味は「最高の相棒」というスラングから。冬弥は彰人がチーム名に「犬」と名付けた理由を、「むかし、彰人が犬に噛まれてトラウマになっている」ことも関係あるのではないかと思っている[25]。
「Vivid BAD SQUAD」では「志」「信念」を大事にしており、音楽を介して共通点を見つけ、ひとつになっていく物語を描く。このコンセプトはストリートの楽曲から受ける「信念を貫くカッコよさ」からきており、自身の夢を侮られることに対して少年少女たちが反発し、お互いにぶつかり合いながらも成長していく姿を描いている。また、ストリートシーンの音楽をどう扱うかにも重点を置いており、ストリート系の音楽に詳しいクリプトンのプロデューサーである佐々木の意見も多く取り入れられている[6]。
この物語では主人公的ポジションにいるこはねが杏と出会うことで自分の知らなかった新たな世界に足を踏み込み、自分の手で新たな居場所を作っていく物語となる。その中で彰人や冬弥と敵対しつつも、こはね自身が成長することで登場人物たちの関係性が大きく変わっていく様子が描かれる。また、彼ら彼女らがどうして音楽に熱い想いを抱くのかを描くために、他のユニットではメインとなる人物の視点がある程度固定されているのに対し、本ユニットは4人全員の視点が入れ替わりながら物語が進み、全員が主人公となり得る構成となっている[6]。
ワンダーランズ×ショウタイム[注釈 3]は、人気テーマパーク「フェニックスワンダーランド」にあるワンダーステージの劇団員として活動する高校生ミュージカルユニット。略称は「ワンダショ」。ジャンルは「ミュージカル」[1]。セカイのモチーフはテーマパーク。セカイに居るバーチャルシンガーは初音ミク、KAITO、鏡音レン、鏡音リン、MEIKO、巡音ルカ。
寂れてしまい、観客も来ないステージの復活を夢見て活動をしている。合言葉は「わんだほーい!」[1]。「ワンダーランズ×ショウタイム」のセカイは司の想いから生まれており、他のメンバーはそこに招かれている形となっている。司を通して「Leo/need」のメンバー全員と交流を持っている。
「ワンダーランズ×ショウタイム」は、にぎやかなお祭りユニットとして描かれており、企画初期のアイデアが最後まで残った唯一のユニットとなる。企画当初、ボーカロイドとは曲を作るだけではなく絵やマンガを描いたり、各々が自身のできることを持ち寄り、ニコニコ動画という場所でみんな一緒に楽しめる点が魅力的だったという話題がシナリオチーム内で上がり、そのように個性が集まり、皆で一緒に新しい面白さを作り上げていくところを描こうと本ユニットが構想された。個性的なユニットということもあり、本ユニットに登場する初音ミクもアッパーでカオスな雰囲気となっている[6]。
主人公の司は、最初は自己の主張が激しいキャラクターとして描かれるが、個性的な仲間と出会うことで少しずつ変化していく様子が描かれる。また、司にとって妹・咲希の存在が彼の根幹につながる大事な要素として描かれている。咲希の存在は、司という人物像をユーザーが誤解して受け取らないために必要な要素でもあり、メインストーリー序盤のオープニングにて描かれる司と咲希の過去回想はシナリオ完成後に改めて書き足された内容でもある[6]。
25時、ナイトコードで。(にじゅうごじ、ナイトコードで。)は、チャットツール「ナイトコード」で25時の訪れと共に活動する正体不明の音楽サークル。略称は「ニーゴ」。ジャンルは「アンダーグラウンド」[1]。セカイのモチーフは何もない無機質な場所。セカイに居るバーチャルシンガーは初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、MEIKO、巡音ルカ、KAITO。
メンバー同士はチャットツール「ナイトコード」で交流しており、当初はお互いの顔も本名も一切知らなかった[1]。「誰もいないセカイ」はまふゆの想いから誕生しており、他のメンバーはまふゆを救いたいと願ったミクが周囲に助けを求める形で招かれた。現在では、他のメンバーの影響を受けセカイが変化する場面も見られる。MEIKOは、まふゆが奏たち3人の想いに触れ、少しずつ変化することでセカイにも変化が起きていると推測している[31]。
「25時、ナイトコードで。」はメンバーの4人全員が簡単には解決できない課題を抱えており、彼女たちの中で、ある一定の納得を得られることで次のステップに進めるような展開になっている。そのため、読後感のある物語ではなく、「彼女たちがそう決めたのなら周囲は応援するしかない」という物語展開となる。また、あるキャラクターに関しては死生観にも若干踏み込んでいる。また、全ユニットの中では唯一、クリエイターサイドの物語としても描かれている[6]。
死生観などの「アンダーグラウンド」特有のテーマを描くうえでは、浅すぎるテーマだとこの内容自体を扱ってはいけないことから、全年齢コンテンツで描けるギリギリのラインを見極めている。また、「絶望的な状況で、絶望的な音楽があるからこそ、自分はここにいられる」という「アンダーグラウンド」の楽曲に含まれる要素は大事にしており、その曲に救われた人がいる事実を重く受け止めて、万人受けはしないシナリオでも、そういう人たちに共感してもらいたいという想いを込めて物語が描かれている。これらの要素から、本ユニットのストーリーはシナリオ執筆が一番難しかったユニットであるとメインライターの桝井は語っている[6]。
本作ではオリジナルキャラクター20名以外の登場人物たちの多くがLive2Dとフルボイス対応で登場している。初登場時にイラストとボイスがなかったキャラクターも、後のイベントやアップデートにて追加されることがある。担当声優はゲーム内のクレジットを出典としている[27]。2024年9月30日のアップデートからLive2Dのないキャラクターにもボイスが実装され、過去のイベントのボイスも順次追加予定となっている。こちらの声優は誰が誰を担当したかは記載されていない[36]。
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