有限要素法においては、要素の頂点にのみ節点を持つ1次要素と、要素の辺の中点にも節点を持つ2次要素に分類され、要素内補間の方法が異なる。[5]
三角形1次要素
三角形1次要素は3つの節点(添え字1, 2, 3)を持つ2次元の要素で、要素内の点 (x , y ) の値δは節点の値δ1 , δ2 , δ3 から次式で求められる。
ここで xi , yi は各節点の座標で、
- :={\frac {1}{2}}\left|{\begin{matrix}1&x_{1}&y_{1}\\1&x_{2}&y_{2}\\1&x_{3}&y_{3}\end{matrix}}\right|}
は三角形の面積である。
四角形1次要素
4つの節点(添え字1-4)をもつx-y平面上の2次元の四角形要素は、次の写像関数(形状関数)を用いてξ-η平面上の正方形に変換されて考察される。
この座標変換を用いて、要素内の座標 (ξ, η) の点の値δは節点の値δi (i = 1-4) から次式で求められる。
この例のように、座標変換の式と要素内の値を求める式が同じように表される要素はアイソパラメトリック要素と呼ばれる。
三角形2次要素
三角形2次要素は三角形の頂点(添え字1, 2, 3)に加え、各辺上にも節点(添え字4, 5, 6)をもつアイソパラメトリック要素である。辺の形状として直線だけでなく曲線(放物線)が許されるようになるため、1次要素より精度の高い要素とされる。
各節点をξ-η平面上に座標変換して(ξ1, η1) = (1, 1), (ξ2, η2) = (-1, 1), (ξ3, η3) = (1, -1), (ξ4, η4) = (0, 1), (ξ5, η5) = (0, 0), (ξ6, η6) = (1, 0) としたとき、要素内の座標 (ξ, η) の点の値δはξ, ηの2次式で表され
となる。
四角形2次要素
四角形2次要素も頂点に加え辺上にも節点をもつアイソパラメトリック要素で、座標変換後の節点座標を(ξ1, η1) = (1, 1), (ξ2, η2) = (-1, 1), (ξ3, η3) = (-1, -1), (ξ4, η4) = (1, -1), (ξ5, η5) = (0, 1), (ξ6, η6) = (-1, 0), (ξ7, η7) = (0, -1), (ξ8, η8) = (1, 0) としたとき、要素内の座標 (ξ, η) の点の値δは
となる。
以上は2次元要素の例であるが、3次元要素には四面体、五面体(プリズムおよびピラミッドに分類される)、六面体があり、それぞれ1次要素と2次要素がある。