メチルビニルエーテル

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メチルビニルエーテル: Methyl vinyl ether)は化学式C3H6Oで表されるエーテルの一種であり、エーテルにメチル基ビニル基が結合した構造を持つ。塩基性環境下でアセトンメタノールを反応させることにより得られる[3]

概要 メチルビニルエーテル Methyl vinyl ether, 識別情報 ...
メチルビニルエーテル
Methyl vinyl ether
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識別情報
CAS登録番号 107-25-5 
PubChem 7861
ChemSpider 7573 
特性
化学式 C3H6O
モル質量 58.08 g mol−1
外観 無色の気体
密度 0.77 g/cm–3[1]
融点

−122 °C, 151 K, -188 °F ([2])

沸点

5.5 °C, 279 K, 42 °F ([2])

への溶解度 20 g/L (15 ℃)
有機溶媒への溶解度 エタノールエーテルアセトンベンゼンに易溶[2]
蒸気圧 157 kPa (20 °C)[1]
危険性
EU分類 非常に強い可燃性 F+
Rフレーズ R12
Sフレーズ (S2), S9, S16, S33
引火点 −60℃
発火点 210℃
爆発限界 1.9-32.0
半数致死量 LD50 3660mg/kg(ラット経口)
関連する物質
関連するエーテル ビニルエーテル
ジメチルエーテル
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
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分子中のアルケン部は反応性が高く、重合反応によりポリメチルビニルエーテルとなる。この反応は、酢酸ビニルからポリ酢酸ビニル塩化ビニルからポリ塩化ビニルの反応に類似する。

アルケン部は環化付加反応することもでき[4]、この反応はアクロレインからグルタルアルデヒドを合成する第一段階となる。

この化合物は酸素アタッチメントに隣接したアルケンの脱プロトン化により、アシル化を行う求核剤シントンとして有用である[5]この経路は、他の方法では困難なケイ素ゲルマニウムスズのアシル誘導体の合成を可能にする[6][7][8]

脚注

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