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北欧神話の用語 ウィキペディアから
フリズスキャールヴ[1](古ノルド語: Hliðskjálf、しばしば英語化されてHlidskjalf)は、北欧神話に登場する、全世界を視界にとらえることができる高座で、主神オーディンのものである。 日本語表記では、フリズスキャルヴ、フリドスキャルブ[2]、フリードスキアルヴ[3]、フリッドスキャルフ[4]、リズスキャルフ[5]とも。
『古エッダ』の『グリームニルの言葉』において、オーディンと妻フリッグの二人がフリズスキャールヴに座っていると、彼らはそれぞれの養子であるアグナルとゲイルロズ(巨人ではなく人間)を視界にとらえた。前者はフリッグの養子で女巨人と一緒に洞窟で暮らしており、後者はオーディンの養子で王であった。フリッグは夫オーディンに、ゲイルロズは客に対し無愛想でけちだと告発した。そのため、互いに自分の言うことが真実だと賭けた後に、オーディンはこの事態を解決すべくゲイルロズの元を訪ねるため出発した[6]。
『散文のエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』の4箇所で、スノッリ・ストゥルルソンはこの高座に言及している。
最初にスノッリは、むしろ住居として紹介するようである。(第9章[7])
また、後のほうでは、フリズスキャールヴ自体が高座だとはっきりと謳っている。(第17章[8])
フリズスキャールヴに関する3番目の記載は、『スキールニルの歌』から引用したゲルズへの求婚をスノッリが語る箇所である(第37章[9]。詳細は次節)。
最後にスノッリは、ロキがバルドルを殺したことで神々の元から逃げた後、オーディンがフリズスキャールヴから世界を眺めることで彼の潜伏先を発見したことを語っている。(第50章[10])
『古エッダ』の『スキールニルの歌』では、フレイがフリズスキャールヴに座り、ヨトゥンヘイムを眺め、美しい巨人女性ゲルズを視界にとらえ、たちまち恋に落ちた[11]。
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