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『ダイナマイト刑事』(ダイナマイトでか/英:Die Hard Arcade[ダイハード アーケード])は、セガが1996年から発売したアーケードゲーム。家庭用ゲーム機にも移植されている。開発はAM1研/STI。
セガより発売された『獣王記』、『ゴールデンアックス』、『エイリアンストーム』といったゲームを担当してきた内田誠がディレクターを担当。1作のゲームはAM1研とセガのアメリカにあるスタジオのセガテクニカルインスティチュート(STI)の共同でセガテクニカルインスティチュートのスタジオにて開発された。AM1研がエンジニアリング、デザイン、アートを提供し、セガテクニカルインスティチュートはアート、デザイン、アニメーションを提供してゲームが開発された。
プレイヤーを操作してテロリストたちと戦う「アクションシーン」、画面の指示に従ってボタンやレバー操作を行う「ビジュアルシーン」、ストーリーの確認を行う「ムービーシーン」で構成されている。レバー操作で8方向への移動と、パンチ、キック、ジャンプの3つのボタンを組み合わせることでコンビネーションやジャンプ廻し蹴りなどの技が出せる。
シリーズは共通して、強行潜入捜査を行う主人公ブルーノ・デリンジャーたちが各種格闘技の他に柱時計、冷凍マグロ、デッキブラシなど周囲に落ちている日用品を武器にして戦う3Dベルトスクロールアクションゲームである[1]。素手状態で相手に接近すると「掴み」状態となり、そこから様々な打撃や投げ技(主にプロレス技)を出せる。ハンドガンを持っている場合は手錠をかけ逮捕することで敵の体力に関係なく無力化できる。ただし、反撃し逮捕を妨害したり逮捕ができない敵もいる。
「ビジュアルシーン」では、一定時間内に画面の指示通りの操作をすることで敵を出会い頭の一撃でノックアウトしたり、走ってくる車や敵の攻撃を回避するなどにより、体力が少し回復するなど有利な状態になる。失敗すると余計な戦闘が発生したり、無駄にダメージを受ける。このときに映画的なマルチアングルからのスローモーションによる演出が入る[1]。
第1作。1996年にセガサターンと互換性のあるST-V基板で制作された。高層ビルに突入し、テロリスト集団に捕らわれている大統領の娘を救うのが目的。全5ステージ構成。当初は『DEADLINE』というタイトル名でロケテストが行われており、後にPS2版のゲームモードの名に流用されている。
主人公の動きは鈍く、逆に敵側は攻撃力が高く、こちらの攻撃をガードする者まで居るなど主人公より高性能である。また、出現する回復アイテムはどれも微量しか体力を回復できないのでワンコインクリアはかなり難しい作りとなっている。
ブルーノとシンディの服はステージが進むごとにジャケットが消え、履物が脱げ、パンツも半分以上が千切れるといった具合にどんどんボロボロになっていく。あくまで演出なので性能に変化はない。
元々、映画『ダイ・ハード』を意識して開発されたタイトルであり、開発途中で『ダイ・ハード』の版権を取得することができたため国外では『Die Hard Arcade』のタイトルで発売された。 日本版『ダイナマイト刑事』との大きな相違点としては、ブルーノ・デリンジャーがジョン・マクレーンであること、ステージ中のグラフィックにナカトミ商事のロゴが描かれている点と、キャロライン・ヨーコ・パウエルが映画版に登場するタカギ社長の娘ではなく「ナカトミの娘」という設定に変更されている点がある。
1997年1月24日にセガサターンに移植・発売され、好評なセールスを記録した。大容量のディスクメディアを活かし、BGMはアーケード版同様の内蔵音源版の他、新たに収録されたアレンジ版の2つが収録されている。デフォルトBGMはアレンジ版となっており、内蔵音源版はモード選択時にX、Y、Zボタンを同時入力しながらゲームスタートする必要がある。
また、ゲームクリア後にブルーノとシンディを描いた1枚絵が表示される要素も追加された。消費したクレジット数によって内容が変化する。
おまけゲームとしてセガの初期ゲーム『ディープスキャン』が収録されており、コンティニューのためのクレジットはおまけゲームをプレイしないと増えない仕様だった。
2006年にセガの旧作を低価格で移植するセガエイジス2500シリーズのVol.26としてPlayStation 2版が発売された。レイティングはCERO:C(15才以上対象)。
コンティニュー数を稼ぐためのおまけゲームとして、セガが1966年に発売した、潜望鏡を覗いて遠方の敵艦を魚雷で撃沈するエレメカゲーム『ペリスコープ』の復刻移植版を収録しており、元になるゲームを探し出すところから始まった苦労談が公式サイト内のクリアパスワードで読めるコーナーにて掲載されている。
2012年8月22日よりPlayStation 3のPlayStation 2アーカイブスでダウンロード販売が開始された。
最初プレイできるのはグラフィックを完全リメイクした「DYNAMITE DEKA MODE」、アーケード版と同じセガサターン版を再現した「SEGASATURN MODE」(内蔵音源版BGMは収録されていない)、難易度を下げた「EASY MODE」の3モード。それぞれのモードをクリアすると逮捕のみで敵を倒す「ARREST MODE」、銃のダメージが異常に高い「ONE SHOT KILL MODE」、敵からダメージを受けない代わりに制限時間が厳しい「DEADLINE MODE」、主人公が『獣王記』の獣人となり、時間経過で体力が減っていく「ALTERED BEAST MODE」の4モードが追加される。
また、「DYNAMITE DEKA MODE」と「SEGASATURN MODE」以外では主人公がコスプレをするアイテムが落ちていたり、武器の外見がコミカルなものに変わったり、内田プロデューサー作品にちなんだキャラクターが敵や背景として登場するといったアレンジがなされている。
その他にもアーケード版やセガサターン版が発売された当時のグッズのギャラリーや話題となった主題歌入りCMがおまけとして収録されている。
PlayStation 2で出たゲームであるにもかかわらずメモリーカードへのセーブに対応しておらず、隠し要素を出すためにはクリア時に表示される隠しコマンドを毎回入力する必要がある。
第2作。MODEL2基板で制作され、1998年にリリースされた。日本国外ではDynamite Copというタイトルで発売されている。本作が、セガがMODEL2基板で最後に発売したゲームとなった。
豪華客船「BERMUDA」がウルフ・ホンゴウ率いる海賊たちに占拠され、ブルーノと米海軍特殊部隊SEALs隊員が人質救出とテロリスト殲滅に向かうストーリー。グラフィックの強化、パラシュート、ボート、潜水からなる3つの潜入方法の選択(選択によってステージのルートが変わる)、パワーアップによるド派手な技、攻撃と移動が4方向(前作の攻撃は左右2方向のみ)から8方向に増えたなど、様々な進化を遂げている。特に走る速度が大幅に上がったため難易度低下に繋がっている。
ザコ敵が口ひげを蓄えている率が非常に高いことや、オオカミや亀、カニといったコスプレをしているようなビジュアルのザコ敵がいること、やたらと太った姿のボスキャラクターが多いこと、他にも「サウナで半裸の男に襲われる」「男子トイレで沢山の男に取り囲まれる」といったシチュエーションが続出するなど、お笑い要素も非常に多い[1]。
武器にはブラストシティ筐体や寿司、便器など様々なものが新しく登場した。素手での攻撃は敵を持ち上げるなど新しい要素も追加されているが、前作より技の数は少なくなっている。アクションシーンではフィールド内に腰の高さほどの段差が追加された。段差がある場合は上に登れる。敵を段差の上に放り投げて一方的に攻撃するなど、戦いを有利に進める使い方もできる。赤いP(power-up)の文字のアイテムを5個取得すると一定時間パワーアップ状態になれる。Pアイテムは敵を倒すと出現する。フィールド内に置いてあるものもある。さらに緑色のS(special power-up)の文字のアイテムは一つ取得するだけでパワーアップ状態になれる。前作ではただの演出だったが、今作からはダメージを受けていくとキャラクターの衣服が破れていくようになった。
稼働時間により、ゲームオーバー時に表示されるパスワードが異なり、それぞれのパスワードをオフィシャルページで入力すると情報が見られる。
1999年にはドリームキャストにも移植された。本作のオマケはトランキライザーガンであり、更なるグラフィックの強化、プレイヤー同士で対戦する対戦刑事、100人の敵を倒す時間を競う百人組手、敵からの武器によるダメージ増加や時間制限、体力がほぼ0からのスタートといった厳しい状況で戦う激闘編などが追加されている。スタンガンなどの新しく追加された武器もあるが、アーケード版に存在した「ナツカシイデンワ」や「アンカー」など一部武器が登場しない。
2002年にはセガとクールネットエンタテイメントの共同ブランド『CoolCool』よりXbox版が発表された[5] が、発表以降は情報がなく、立ち消え状態になっている。CoolCool自体もレンタヒーローNo.1以外発売されず、消滅している模様。
2007年7月30日にリリースされた9年ぶりの新作。NAOMI基板を使用している。同じくストーリーも9年後となり、おなじみのブルーノ・デリンジャー刑事とCIAのジェニファーのほか、元大統領の娘であるキャロライン・パウエルがプレイヤーキャラクターとして登場した。今作の舞台はアジアの大都市である。なお、本作は完全新作ではなく、『2』の調整&バージョンアップ版という位置付けである。ゲームバランスはベースとなった『2』より少し安定している。
前作にあった「パワーアップ」が廃止された。制作者なりに解釈された萌え要素が込められているとのことで、衣装の入ったトランクを入手するとプレイヤーキャラクターが着替え、キャラクター性能に変化が出るというコスプレシステムが導入されている。ブルーノ・デリンジャーはカンフー着、ランボー風軍人、キャロラインはチャイナドレス、キョンシーなどに着替えられる。コスチュームには耐久力ゲージがあり、敵の攻撃を受けるなどするとゲージが減っていき、それが全てなくなると元の姿に戻る。
また、大統領の娘がそれなりに可愛くなっていたり、正式タイトルを「特亜刑事」に提案しようとするなど裏話の書かれたロケテアンケート(裏)やトライアングル・サービスの藤野社長直筆による「アクションラブ。」の書がデモ画面に登場したりと、細かいネタもグレードアップしている。なお、ビジュアルシーンに3択クイズが追加され、正解を3つのボタンで素早く答えないと敵との戦いになる。
ドリームキャスト版『2』同様に特定の場所を攻撃すると、イラストのパズルピースが出現、取得するとエンディング時のスタッフロールに背景が追加される。
このゲームの非常にユニークな要素の一つとして、武器の多彩さがある。このゲームではその辺に置いてある、または落ちている物を拾ったり、敵が持っているものを奪ったりして武器として使用する。その武器アイテムの多彩さで、拳銃やライフルなどごく一般的な武器の他に、対戦車ミサイル・対艦ミサイルのように「人間に使用するにしてはあまりに大仰過ぎる武器」や、日用品や食べ物のように「通常は武器として使用しないもの」などがある。
以下は大まかな分類である。括弧内は登場するシリーズ。
小型の火器と違い、ランチャーなどの大型火器は装備すると動きが遅くなる。なお、弾を撃ち尽くした場合、武器そのものを敵に投げつけて攻撃する。『1』では予備マガジンがハンドガン用、マシンガン用と分かれていたが、『2』から共通となった。ハンドガンとマシンガン(『2』以降)は次のステージに持ち越し可能。
武器での攻撃は、敵がガードしていてもヒットさせることができる。斧やナイフなどの近接用武器は攻撃力が低い代わりに連続して攻撃することができる。鉄パイプや棍棒は攻撃力とリーチに優れ、敵のダウンを奪いやすい。斧に関しては次のステージに持ち越すことが可能である。
『1』では近接用武器は何度使用しても壊れなかったが、『2』以降はある程度使用すると壊れるようになった。
敵に投げつけて攻撃する武器で、壊れてしまうため1回しか使えない。どれも重いので持ち上げると移動が遅くなる。なお、中には投げつけると爆発するものもある。
持った状態でパンチボタンを押すとその武器で殴りかかり、キックボタンを押すと投げつける。投擲武器と同様に1回で壊れる。
基本的な効果は「打撃武器」か、「投擲武器」「打撃+投擲武器」と同じ。なお、「投擲武器」タイプはキックボタンを押した後、「打撃+投擲武器」タイプの場合は投げつけて壊れた後、それを食べることで体力を回復できる。
主に相手の動きを止めることができる武器。なお、わずかではあるがダメージも与えられる。
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