象の墓場
都市伝説の一種 ウィキペディアから
象の墓場とは、死期を悟ったゾウが群れを離れて本能的に向かうとされる場所[1]。都市伝説の一種であり、存在を裏付ける証拠は無い[2]。

伝説の由来
象の墓場の伝承の由来についてはいくつかの説がある。一つは、ある所に象の骨が集まっていたり、年老いたゾウの群れを見つけたことが原因だという説[3]。または、ザクセン=アンハルト州で発掘された27体のアンティクウスゾウの骨格のように、集団死から生まれた言葉ではないかとも言われている[4]。
また、飢餓や高齢で歯が摩耗し、硬いものを噛めなくなったゾウが、餌を見つけやすい場所に集まり、そこで死んでいくという行動に着目した説もある[5]。有名な象ハンターのウォルター・"カラモジョ"・ベルは、「骨や牙が何年も藪の中に眠っている」として、象の墓場という考えを否定している[6]。
大衆文化において
「象の墓場」という伝説は、MGMの『トレイダ・ホーン』(1931年)や『類猿人ターザン』(1932年)などの映画で広まり、それらでは欲深い探検家のグループが、象牙という富を求めて象の墓場を探そうとする[7]。
1994年に公開されたディズニーのアニメーション映画『ライオン・キング』には、そのミュージカル化作品や2019年のフルCGリメイク作品含め、このモチーフに言及したところがある。
カートゥーン ネットワークのアダルトスイム用シリーズ『Primal』の第3話「A Cold Death」では、エピソードの最後に同じような場所の「マンモスの墓場」が描かれている。
カプコンより発売されたゲームソフト『モンスターハンター:ワールド』に登場する瘴気の谷というフィールドは本作品のテーマである“古龍渡り”の終着点、つまり死期を迎える古龍たちの最期の地として描かれるが、ディレクターの徳田優也氏は象の墓場から着想を得たと語っている[8]。
その他の用例
- 大企業(主にアメリカ)の重役が、定年退職または辞職した際に与えられる役職と秘書を指す言葉。契約が切れるまでは、契約に基づいて給与と役職を得続けるが、実際の責任はほとんど負わないコンサルタント(特別顧問)となる。イギリスでは「Garden leave(ガーデニング休暇)[注 1]」などとも呼ばれる[11]。
他にも「象の墓場」という言葉は、1932年にフランス国立自然史博物館教授のルネ・ジャネルが、ケニアとエチオピアの探検中に発見した象の化石堆積物のような、特定の古生物学的場所を指すために象徴的・意図的に使用されてきた[12]。
脚注
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.