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『センコロール』(Cencoroll)は、宇木敦哉が制作したアニメーション映画である。動画革命東京の支援を受けて制作され、2009年8月22日に公開された。平成21年度(第13回)文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品アニメーション部門/短編に選ばれた。
街中に突如として現れた巨大生物を狙う少年・テツは、ふとしたことから同級生のユキに自身の秘密――センコの存在を知られてしまう。センコの変身能力に興味津々のユキは「口止め料」として、車に変身したセンコに乗せてもらうことに。そこへ現れたのは、モンスターを従えた少年・シュウ。テツとシュウの戦いに巻き込まれたユキは、図らずも二人のモンスター争奪戦に深入りすることになる。
『センコロール』は2006年の動画革命東京第1次支援候補作に選出された。当初のタイトルは『Untitle』であった[2]。原画や動画、仕上げ、背景(一部は外注)、動画の取り込みはすべて宇木の手によるものである[3]。2007年には『ショートDEアニメ魂』の中でプロデューサーのインタビュー映像が放送されている。
本作の舞台は北海道札幌市がモデルとなっており、札幌の市街地などが登場する[4]。同作は自身の漫画作品『アモン・ゲーム』を元にして制作されている。
『センコロール』は2009年7月28日にカナダのファンタジア映画祭で英語字幕付きでワールドプレミア上映された[1]。日本では、2009年8月22日に東京のテアトルダイヤと大阪のテアトル梅田でそれぞれ上映された。アメリカ合衆国では2009年9月25日にニューヨーク・アニメ・フェスティバルで英語字幕付きで公開された[5]。
『センコロール』への批評には様々なものがある。レビュアーの間では『センコロール』が多くの慣例を打ち破ったものであることについては認められているものの、全てが良い評価であるというわけではない。Anime News Network(ANN)は「視覚的な発明」であり、「生で直接的な感覚」と賞賛した。ANNのレビューは非常に肯定的なもので、『センコロール』を「メディアとジャンル両方へのありとあらゆる期待」であると記述している[6]。Anime Dietはより穏やかなアプローチをとっており、『センコロール』を「味気ない」キャラクターデザインではあるが、素晴らしい表情、「信じがたく型破り」なシーンの選択と遠近法が特徴であるとしている。全体として、Anime Dietは『センコロール』のコンセプトは賞賛しているものの、「デザインセンスの欠如と首を傾げたくなるような編集」を嘆いている[7]。
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