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スーパーマリン シーガル(英語: Supermarine Seagull)は、イギリスのスーパーマリンが製造した複葉飛行艇。スーパーマリン シールの派生型であり、同様に水陸両用機としての運用が可能であった。
1921年、スーパーマリン シールIIの改造により、後にシーガル Mk Iとして知られる試作型が製造された。エンジンにネイピア ライオンIIを採用し、ナセルを変更した機体は、1機のみが製造された。
1922年にはネイピア ライオンIIIをエンジンとした量産型シーガル Mk IIが生産に入り、25機が空軍省とイギリス海軍に納入された。Mk IIには、後に改修された機体も存在している。
1925年、オーストラリア向けにシーガル Mk IIIが開発された。これはMk IIのエンジンをネイピア ライオンVに変更、ラジエーターを熱帯向けに調整した機体となった。6機がオーストラリア空軍に、1機が日本に輸出された。
シーガル Mk IIにハンドレページ式の前縁スロットを設け、双尾翼式に改造された機体が1928年に出現した。これは、スーパーマリン公式の分類ではないが、俗にシーガル Mk IVとみなされた。また、3機のシーガル Mk IIが民間機として登録された。
1930年、同規模・同配置であるが、まだ主流とはなっていなかった金属製の機体を有し、ブリストル ジュピターIXをエンジンとしたプッシャー式飛行艇の開発が開始された。シーガルVとして知られた機体は、1933年に初飛行を遂げた。これが、後のスーパーマリン ウォーラスである。
1923年4月1日の再編に伴い、5月1日イギリスの空母イーグルに編成された第440艦隊偵察飛行隊に配備され、観測機として運用された。従来この任務は、3個飛行隊に配備されたパーナル パンサーによって行われていた[1]。イーグルは、フェアリー フライキャッチャー(第402飛行隊)、ブラックバーン ブラックバーン(第422飛行隊)、ブラックバーン ダート(第460飛行隊)と第440飛行隊の4個飛行隊を有していたが、1個飛行隊は地上運用に充てられていた[2]。1925年、イギリス初のカタパルトによる発艦を記録した飛行艇となった。
イギリス海軍のシーガル Mk IIは、フェアリー IIIDによって1925年1月に更新された。
1926年6月、6機のシーガル Mk IIIを導入したオーストラリア空軍ではフェアリー IIIDを更新し、第101飛行隊をポイント・クックのウィリアムズ空軍基地で編成、8月に第101飛行隊は、リッチモンドの空軍基地へ移動した[3]。1927年まで、写真偵察機としてモーズビーを支援し、グレート・バリア・リーフの調査に用いられた[4][3]。1927年1月にイギリスから購入した中古機3機を追加し、ニューギニアまで調査範囲を拡大した。1929年には6機が水上機母艦アルバトロスの飛行隊として編成され、1933年にアルバトロスが予備役となるまで続いた[5]。1934年には重巡洋艦キャンベラとオーストラリアに配備された[5]。オーストラリアでの運用はシーガルVによって更新され、1936年3月3日のキャンベラと陸上からの運用が最後となった。
機体は木造で、断面は楕円形。これに浮力を持つ底部と昇降段が二段取り付けられていた。下翼は高翼式の構造を有しており、翼間支柱は3組の2ベイ複葉機、上翼中央にナセルを吊り下げ、4翅式のプロペラを駆動した。武装はルイス軽機関銃 1挺、典型的な乗員はパイロット、無線手、観測手の3人であった。
出典: [3]
諸元
性能
武装
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