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『スイスのロビンソン』(ドイツ語:Der Schweizerische Robinson)は、スイスのヨハン・ダビット・ウィースによる児童文学作品。英語など諸外国語版では『スイスの家族ロビンソン』という題で知られているもので、ダニエル・デフォーの有名な『ロビンソン・クルーソー』を下敷きとした二次創作の物語である。
ジョン・ギルバートによる1851年の米国版の表紙 | |
著者 | ヨハン・ダビット・ウィース |
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原題 | Der Schweizerische Robinson |
翻訳者 | ウィリアム・H・G・キングストン |
絵 | ヨハン・エマニュエル・ウィース |
国 | スイス |
言語 | ドイツ語 |
ジャンル | 冒険小説 |
出版社 | ヨハン・ルドルフ・ウィース(著者の息子) |
出版日 | 1812 |
出版形式 | Print (Hardcover and paperback) |
ページ数 | 323 |
本作を原作とした映画『スイスファミリーロビンソン』がある。この本は、ロビンソン・クルーソーの成功に応えて書かれた多数の「漂流小説」の中で最も成功したものである。それは多くのバージョンと適応を経てきている。
スイスのベルンの町の牧師であったヨハン・ダビット・ウィース(1743年 - 1818年)が、この物語を1794年 - 1798年の時期に執筆し、それを自分の子供たちに話して聞かせたのがその最初のものである。彼の子どもの1人ヨハン・ルドルフ・ウィース(1782年 - 1830年)がそれをまとめて出版した。
『スイスのロビンソン』の初版は、1812年に『スイスのロビンソン、あるいは難破したスイスの宣教師とその家族。町でも田舎でも子どもたちと子ども好きな人たちにとって教訓的な本』という副題をつけて出版され、全2巻で4部構成になっていた。当初、この物語は教訓本と冒険物語のない交ぜになったものであった。この版では、読者は赤道直下の太陽について、あるいは鯨やその他の動物についてさまざまなことを知ることが出来る、といった類のものになっていた。
この本は当初の版のままでは、増刷しても売れ行きは見込み薄ということで、数多い脱線部分は切り詰め、今日の版に見られるようなさまざまな加筆と編集が行われた。 映画やテレビの劇場版では通常、家族の名前は「ロビンソン」ですが、スイスの名字ではない。ドイツ語のタイトルは、ロビンソンという名前の家族についての物語ではなく、ロビンゾナーデ(ロビンソンもの)のジャンルの一部として小説を識別するスイスロビンソンとして解釈されている。
一家は、牧師であり冒険譚の語り手である父親と、母親、そして4人の男の子たち、16歳のフリッツ、14歳のエルンスト、12歳のヤコブ、もしくはジャック、9歳のフランツと2匹のブルドッグ、チュルクとビルからなる。彼らは帆船でオーストラリアに行く途中で難破し、座礁した船から荷物や動物たちと一緒に避難して、漂流物につかまり、南海の孤島にたどりつく。
そこで彼らは、ありあわせの道具と島の中で見つけられたものを使って、島を探検したり、手に入ったものを何とか活用しようとする。こうして家族は家をつくり、狩りや魚釣りをし、質素だが快適な生活を営んでいくのである。10年間を経て、イギリスの船が遭難し、ジェニーがロビンソン家の人たちのいる島に漂着し、家族の一員となる。しばらくして、イギリスの船が島にやってくる。両親は子供達の一部とこの島「新スイス」に留まり、ここで年を重ねていく決心をする。ジェニー、フリッツ、そしてフランツは、家族と別れてヨーロッパに戻るため旅立っていく。
この本の主な登場人物(イザベル・ド・モントリューの翻案と続きを含む)は次のとおりである。
小説では、家族の名字が記載されていないため、家族は「ロビンソン」とは呼ばれていない。しかし、1900年に、ジュール・ヴェルヌは、『旗の漂流者』(別名、セカンドファーザーランド)を出版し、元の難破船を再訪した。この続編では、元の島での家族の最後の年の、家族はツェルマットと呼ばれている。[1]
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