Gboard(ジーボード)は、Googleが開発したAndroidおよびiOS端末向けの仮想キーボードアプリ。2016年5月にiOSで初めて提供され、2016年12月にAndroidでも提供された。
概要
2016年5月にiOS版が、2016年12月にAndroidで「Google キーボード」アプリのメジャーアップデートとして、それぞれ提供された。
Gboardは、Google検索による検索予測を含むウェブ検索機能や文脈に応じて次の単語を提案する予測変換、絵文字入力や共有機能を備え、多言語入力をサポートしている。Google キーボードからのアップデートで、顔文字、ダークテーマ、キーボードの背景画像の追加、 音声検索、予測変換、手書き認識で絵文字入力などの追加機能が追加された。iOSで提供時はキーボードが英語のみサポートし、数か月で徐々に言語が追加され、Android版リリース時は100以上の言語をサポートする。
2018年8月までに、GboardはGoogle Play ストアで10億回インストールされ、最も人気のあるAndroidアプリの1つとなった[2][3][4][5][6]。この調査はGoogle Playによるもので、ユーザーによるダウンロードのほか、端末へのプリインストールが含まれる[7]。
特徴
Gboardは仮想キーボードアプリとして、Google検索による検索予測を含むウェブ検索機能と絵文字入力、文脈に応じて次の単語を提案する予測変換を備えている[8]。iOS版の2016年5月のリリースでは、Gboardは英語のみをサポートしていたが、Android版リリース時は「100以上の言語」をサポートする。Googleは、Gboardは「今後数か月で」さらに多くの言語を追加すると発表[3]。2019年10月時点で、916の言語がサポートされている[9]。
Gboardはフローティングキーボード[10]とGoogle翻訳を備える[11]。2016年5月のアップデート後、GboardはAndroidで片手モードをサポートするようになった[12]。この機能は、Googleキーボード時代にも追加されていたものである[13]。
2016年8月にリリースされたiOS版のアップデートで、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語が追加され、ユーザーによって入力されたテキストに関連するGIF画像の挿入を提案する「GIFメニュー」も追加された。ダークテーマの新オプション、キーボード背景にカメラロールから画像を追加、などが可能となる[14]。
2018年3月の別の新しいアップデートでは、音声入力のサポートに加え、クロアチア語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、ギリシャ語、ポーランド語、ルーマニア語、バローチ語、スウェーデン語、カタロニア語、ハンガリー語、マレー語、ロシア語、ラテンアメリカのスペイン語、トルコ語が追加された。なお、音声入力ではユーザーが「スペースバーの上のマイクボタンを長押しして話す」方式になった[15][16]。
2017年4月、GoogleはGboardでサポートされるインドの言語の数を大幅に増やし、11の新しい言語を追加、サポートされるインドの言語の総数を22にまで増やした[17][18]。
2017年6月には、Android版で手書き認識の絵文字入力と単一の単語ではなくフレーズ全体を予測する機能をサポートするよう更新された。この機能は、後にiOS版でも組み込まれる予定[19][20]。
オフラインでの音声認識機能は2019年3月に追加された[21][22]。
2020年2月12日、新機能「絵文字キッチン」が導入され、ユーザーがさまざまな絵文字をマッシュアップして、メッセージに添付して使用できるようになった[23]。
Gboard 版 Google 日本語入力
Gboardは日本語キーボードとしてGoogle 日本語入力と同じ言語変換エンジンが組み込まれている。
Gboardはスタンドアロン版の「Google 日本語入力」アプリ[24]と異なり、すでにGoogle 日本語入力を別途インストールしたAndroid端末では「Gboard」と「Google 日本語入力」アプリの両者共存が可能である。
「Google 日本語入力」アプリのサポート終了後も、Gboardに組み込まれたGoogle 日本語入力のエンジンは更新されている。
経緯
評価
2016年、米日刊新聞『ウォール・ストリート・ジャーナル』はキーボード、特に統合されたGoogle検索機能を高く評価した。ただし、アプリは現在、デバイス上の他のアプリとの統合をサポートしていないことがわかった。つまり、「映画『キャプテン・アメリカ』のチケットを購入」などのユーザーからのリクエストは、スマートフォンにインストールされている映画チケットの予約アプリではなく、ウェブブラウザに送られる。また、ウォール・ストリート・ジャーナルは予測変換エンジンを称賛し、「ほとんどの競合他社を打ち負かし、使用する度に賢くなる」と評価した。それからGboardが「単語を入力する時に絵文字を巧みに提案する」とも指摘している。ただ、片手モード(2016年5月にAndroid版に追加された)およびキーの配色やサイズを変更するオプションが欠如し、「キーボードをカスタマイズしたい場合にGboardはおすすめできない」と論じた[28]。
脚注
関連項目
外部リンク
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