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シモルグまたはシムルグ (ペルシア語: سیمرغ スィーモルグ、英語: Simorgh) はイラン宇宙庁 (IAO) が開発している小型衛星打ち上げ用使い捨て型ロケット (ELV) である。「スィーモルグ」は、ペルシア神話に出てくる不死鳥シムルグのこと。
2010年2月3日に、イラン初の人工衛星オミードの打ち上げ後1周年を記念する式典において新型の国産人工衛星3機とともに公表された。2012年8月イラン航空宇宙機関のファーゼリー長官が、2013年3月に打ち上げ予定であることを明らかにしたが[1]、打ち上げは遅れた。最終的には2016年4月に衛星軌道に載らない弾道飛行に成功したものの、2020年2月の4回目の打ち上げ時点で衛星軌道への投入には成功していない[2]。
第1段に4基の主エンジンをクラスター化した全長27m全備質量77tの多段式ロケットである。この第1段主エンジンは、サフィールの第1段エンジンと同じものであり、北朝鮮のノドンのエンジンを改良したものであると見られており[3]、銀河2号や銀河3号と同様の構成になると推測されている。第1段には主エンジンの他にバーニアが備えられており、これにより誘導制御が行われる。
公式には高度500kmの低軌道に100kgの打ち上げ能力をもつとされているが[4][5]、打ち上げ能力は約60kgであるという報道もある[6][7]。
また、将来的には同様の第1段エンジンを用いて高度1,000kmの軌道に700kgの衛星を投入することも可能であるとされている[4]。
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