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アメリカ合衆国のテレビドラマ(戦争ジャンル) ウィキペディアから
『ザ・ラストシップ』(原題:The Last Ship)は、ウィリアム・ブリンクリーによる1988年の同名の小説を原作としたアメリカ合衆国TNTのテレビドラマである。
ザ・ラストシップ The Last Ship | |
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ジャンル |
ポスト・アポカリプス アクションスリラー テレビドラマ |
原作 |
ウィリアム・ブリンクリー 『The Last Ship』 |
原案 |
ハンク・スタインバーグ スティーヴン・ケイン |
出演者 |
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テーマ曲作者 | スティーブ・ジャブロンスキー |
作曲 | ネイサン・ホワイトヘッド |
国・地域 | アメリカ合衆国 |
言語 |
英語 ロシア語 日本語 中国語 スペイン語 |
シーズン数 | 5 |
話数 | 56(各話リスト) |
各話の長さ | 45分 |
製作 | |
製作総指揮 |
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プロデューサー |
トッド・アーノウ エリック・デイン マーク・マローン |
撮影監督 | ルーカス・エトリン |
編集 | ケン・ブラックウェル |
製作 |
Channel Road Productions プラチナム・デューンズ TNT Original Productions |
配給 | ワーナー・ブラザース・テレビジョン |
放送 | |
放送チャンネル | ターナー・ネットワーク・テレビジョン |
放送期間 | 2014年6月22日 | - 2018年11月11日
公式サイト |
突如発生した新型ウイルスの蔓延によって荒廃した世界において、その難を逃れた1隻のアメリカ海軍駆逐艦の乗員たちと彼らに協力するウイルス学者たちが世界を救うために戦う。物語が進むにつれ、乗員たちは人口が急減した世界で権力を握ろうとするさまざまな敵と戦うようになる。
製作総指揮にマイケル・ベイを迎え、ターナー・ネットワーク・テレビジョンが企画制作を行っており、アメリカ合衆国で2014年のケーブルテレビ局における新作ドラマ視聴率のNo.1を獲得している[1]。
アメリカ海軍の全面協力を得たうえ、実際のアーレイ・バーク級駆逐艦「ハルゼー」などが撮影に使用されている。対艦戦などの戦闘シーンについては3DCGや爆発の映像合成などが多用されており、敵艦の外観については3DCGによる制作である。
アメリカでは2014年6月22日に第1話が放送され[2]、2015年6月21日にはシーズン2が[3]、シーズン3は2016年6月19日から、シーズン4は2017年8月20日から、最終シーズン5は2018年9月9日から放送され[4]、同年11月11日に最終回が放送された。
2017年5月にはエリック・デインがうつ病の治療を受けるため、撮影がしばらく休止された[5]。
日本ではBSフジにて2015年10月12日からシーズン1の放送が[6]、シーズン2の放送が2016年4月18日から開始された。2017年6月6日からはAXNでシーズン1とシーズン2が連続して放送され、2019年8月26日からはシーズン3が放送されている。ワーナー ブラザース ジャパンから全シーズンのDVDとBDが発売され、さまざまな配信サービスにおいて、全シーズンが配信されている。
トム・チャンドラー中佐が艦長を務める、アメリカ海軍のアーレイ・バーク級駆逐艦「ネイサン・ジェームズ」は北極海で無線封止の中、4か月にわたり極秘の武器評価試験を行う。だが予定終了後、同行したCDCのレイチェル・スコット博士はまだやり残したことがあると主張し、本国からも任務の延長が言い渡される。
しかし、数日後に「ネイサン・ジェームズ」はロシア軍と思われる戦闘員から突然の攻撃を受ける。そのことをきっかけにチャンドラー艦長はスコット博士を問い詰め、この4か月間に世界は致死率100%に近い新型ウイルスの蔓延によって荒廃しており、スコット博士の目的はその始原株を手に入れてワクチンを開発することだったという事実を知る。
世界の危機について何も知らされていなかった乗員たちは、ただちに帰国して家族の無事を確認することを望んだが、疫病が蔓延し無政府状態の本国でのワクチン開発は不可能と考え、隔離された艦内でのワクチン開発を決意する。
その後も「ネイサン・ジェームズ」は、スコット博士とワクチン研究データを奪おうとする元ロシア海軍北洋艦隊司令官・ルスコフ提督率いるロシア艦に襲われることになる。さらに、検体収集および補給のために上陸すると生き残りのギャングに襲われるなど、さまざまな困難に直面する。
やがて、感染者であふれかえった漁船「オクトパス号」に乗っていた少女ベアトリスが、自然免疫があったおかげで生き延びていることが判明し、彼女を救出したことでワクチン開発に成功する。だが、艦長のチャンドラーとテックスが、ロシア艦に捕虜にされてしまった事から、スコット博士との人質交換と見せかけた強襲作戦により、ロシア艦を爆破する。
その後、ワクチンの実証実験が始まり、乗務員の中から複数人が選抜される。帰国した乗員たちは、残した家族の運命と変わり果てた母国に直面することとなる。
「ネイサン・ジェームズ」はボルティモアに帰港するが、生き残りを率いて抑圧的な共同体を築いていた元政府高官であるグランダーソン中尉の母親に、一時船を奪われる。乗員たちはレジスタンスと協力して、艦を取り戻す。チャンドラー艦長は妻の死を知り、退役して子供たちと暮らそうと考えるが、翻意して再び「ネイサン・ジェームズ」に戻り、世界中にワクチンを届ける任務に就く。
一方、発病しなかったゆえに「神に選ばれた」と信じる英海軍潜水艦乗りのショーン・ラムジー率いる自然免疫保持者のグループは世界支配を狙い、生存する最高位の閣僚のミッチェナーを大統領に擁立して生存者を組織化する。各地でのワクチン製造を妨害するため原潜のミサイルで爆破し、ウイルス拡散の元凶であるニルスを使って感染を広めて、「ネイサン・ジェームズ」と対立する。
チャンドラーら乗組員はミッチェナーを奪還して艦に迎え、洗脳を解く。スコット博士はニルスを殺害し、その生体サンプルからワクチンの新たな拡散法を開発する。自然免疫保持者グループは「軍がウイルスを開発した」との嘘を独自通信網「ワルキューレ」で広めて市民を扇動しようとする。それに対抗するべく「ネイサン・ジェームズ」は、その開発者であるヴァレリーの協力を得て、大統領の声を国民に届ける。
「ネイサン・ジェームズ」はラムジーの乗る潜水艦を戦闘で沈め、ミシシッピー川を上りながらワクチンを広めていくが、ミッチェナーが首都に定めたセントルイスでスコット博士が暗殺される。
ミッチェナー大統領はアメリカを分割して統治する5人の地域権力者たちと協力し、配給制を敷いて物資不足に対峙する。だが、首席補佐官のアリソン・ショーは地域権力者たちと密かに結び、国民の不満を煽り立てた上でミッチェナーを暗殺してしまう。さらに、後継のオリバー大統領を脅迫して連邦の解体を進めようとする。
中国主席のポンは、ワクチンのアジアにおける分配を託されるが、アジア利権のため各国への供給を制限したばかりか、密かにワクチンを無効化して日本を壊滅させる。元海上自衛隊艦長のタケハヤはそれをアメリカの仕業と思い込んで復讐を誓い、海賊となって「ネイサン・ジェームズ」艦長となったスラッタリーら乗員を襲撃して誘拐する。
ワクチン無効化を調査していたアメリカ海軍作戦本部長チャンドラーが乗員を救出して「ネイサン・ジェームズ」に戻り、タケハヤの誤解を解いたのちに、協力してポン率いる中国海軍と戦う。ショーの陰謀により中国海軍の攻撃に曝され、さらには解任され逮捕命令まで出されるが、ポンを殺しアジアでのワクチン無効化を止め、「ネイサン・ジェームズ」は密かにアメリカに戻る。
「ネイサン・ジェームズ」乗員は上陸部隊を編成してオリバー大統領を確保して地域権力者たちを捕え、その下の軍も恭順する。ショーはチャンドラーの父を殺し、子供たちを誘拐して最後の抵抗を試みるが、テックスに阻止される。しかしテックスは銃撃により死亡し、自らを省みないショーに怒ったチャンドラーはショーを射殺して軍を去る。
シーズン4は地中海を舞台とする。16か月後、変異したウイルスはあらゆる食用植物を死滅させて人類は食料危機に陥る。唯一ウイルスに耐性のある食用植物である『アブラヤシの種』を求め、ネイサン・ジェームズ、アルジェリアのテロリストのグループ、そしてギリシャに住む狂気のアメリカ人天才生物学者ヴェレク博士のグループ及びそれと結ぶギリシャ海軍、そしてアメリカを不信の目で見るイギリスの情報機関が争う。
チャンドラーは子供たちとともにギリシャに隠れ住んでいたが、友人を殺されたチャンドラーはヴェレク博士の息子のギャング集団に潜入し、そこでサルディーニャ島で種を探すネイサン・ジェームズの上陸隊に出会う。スラッタリーは怪我を負い、チャンドラーは世界の危機に対処するために軍務に復帰して、再びネイサン・ジェームズに乗り込む。
国民の食糧を確保しようとするイギリスはヴェレク博士と組み、情報機関員フレッチャーがネイサン・ジェームズから種子を盗む。かつて長男を暴漢に殺されたヴェレク博士は、ウイルス耐性を食用植物に移植することに成功し、同時に『人間を従順にする麻薬成分』を仕込んで世界中の人類から攻撃性を除去しようとする。ネイサン・ジェームズはヴェレク博士の子供たち、そしてギリシャ海軍と戦い、種子を取り戻す。
シーズン5はフロリダと中米を舞台とする。シーズン4の3年後、食糧問題は解決しアメリカ海軍は艦隊を再建しスラッタリーが指揮する。チャンドラーは提督として士官学校の教官となっていた。『ネイサン・ジェームズ』の艦長は、中佐に昇進したカーラが務めていた。
そんなある日、コンピューターウイルスによりフロリダの海軍基地および全艦船のシステムがダウンし、そこをコロンビア空軍が奇襲してネイサン・ジェームズ以外の全艦を破壊する。アメリカを憎み、拡大した大コロンビアを目指す指導者のグスタボは次々と周辺国を併合して北上する。任務に復帰したチャンドラーは、メキシコおよびキューバと連合してグスタボの軍の阻止を図るが、キューバ内の親グスタボ勢力が政権を握って裏切り、戦況は北回帰線をはさんで膠着する。
チャンドラーの指揮のもと、アメリカ軍はレジスタンスと共同してキューバの親グスタボ政権を倒す。そのころグスタボの兵がフロリダの基地に潜入して、一時は大統領らを人質にし基地司令官のメイランを殺すが、鎮圧される。アメリカ軍はコロンビアに上陸し、グスタボを倒す。ネイサン・ジェームズは敵戦艦に攻撃されて大破するが、チャンドラーが一人残って敵艦に体当たりし、この戦争は終結を迎える。
本作において、主人公たちが乗艦している架空の駆逐艦である。所属はアメリカ海軍で、艦名は第二次世界大戦のレイテ沖海戦で活躍し、殊勲十字章を授与されたという設定の架空の軍人から取られたものとされている。
テレビドラマ版でモデルとなり撮影で使われたアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦は、1988年に建造開始されたやや旧型のイージス艦であるが、2022年現在でも改修を重ね、様々な任務に就いて活躍している。
200名を超える乗員を収容することが可能。その他の艦の設定は、小説版とテレビドラマ版で大きく異なる。
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