ザイフリボク

バラ科の植物 ウィキペディアから

ザイフリボク(采振木[2][3]・采振り木[4]学名: Amelanchier asiatica)はバラ科の植物。別名シデザクラ[2][3]

概要 ザイフリボク (クロンキスト体系), 分類 ...
閉じる

名称

和名「ザイフリボク」の由来は、白く細長い花弁をつけた花序の形が、武士が戦陣を指揮するときに振る采配に見立てたことから「采振ざいふぼく」と名付けられている[5][6][2]。別名の「シデザクラ」は、細長く白い花弁を、しめ縄につける細長い紙片の四手に例えたものである[6]中国名は「東亞唐棣」[1]

特徴

日本朝鮮半島に分布し[5]、日本では本州中南部(岩手県以南)、四国九州に分布する[5][2]。山地に生える[5][2]。寒さに強く、萌芽生もあり、あまり土地を選ばずにどこでも育つことができ、やや湿ったところを好む性質がある[6]

落葉広葉樹小高木で、高さは約10メートル (m) になる[2]。幼木は灌木状になる[6]。樹皮は淡灰褐色で縦筋があるものや、ないものがある[4]。枝は無毛で短枝でがよくできる[4]。一年枝は細く、紅紫色で皮目が多い[4]互生し、長さ4 - 9センチメートル (cm) の長楕円形から楕円形で葉先は尖り、葉縁鋸歯がある[5][2]。若葉は裏側に白い綿毛が密生する[2]

花期は4 - 5月[2]。枝の先に白い花を密集して咲かせる[5][2]。花の花弁は5枚で長さは10 - 15ミリメートル (mm) の線形、雄蕊は20本ある[2]雌蕊花柱は5本で中央部まで合着する[2]

果実は直径6 mmほどの球形で、秋に熟すると黒紫色になり粉白色をおびる[5][2]

冬芽は枝に互生し、長楕円形、紅紫色でツヤがある芽鱗5 - 9枚に包まれていて、芽鱗の縁が白い毛で縁取られている[4]。葉痕は三日月形で、維管束痕が3個みられる[4]

利用

庭木公園木として植栽に利用される[5]。これとは別に庭木にされるもので、北アメリカに産する近縁種のアメリカザイフリボク (A. canadensis) はジューンベリーと呼ばれており、赤く熟した果実を食用とする[4]

脚注

参考文献

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.