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フランスの菓子の一種 ウィキペディアから
サントノレ(フランス語: saint-honoré)は、フランスの定番菓子の一種[1][2]。フランスでは特別な場で出される菓子として親しまれている[3]。日本ではサントノーレとも記述される[1][2]。
シュー生地と「クレーム・ア・サントノーレ」(別名、「クレーム・シブースト」[4][5])と呼ばれるクリーム、ミニシューを用いた菓子[4][2]。
パイ生地の上にクリームを絞って、カラメルを塗ったミニシューを飾り付ける[2]。
フルーツをトッピングする、数種類のクリームを組み合わせる、土台をほかの生地に変えるなどのアレンジもある[2]。使用するソースもカラメル風味が伝統的なものであるが、フランボワース、オレンジ、マロン、ピスタチオ風味などのアレンジがある[2]。
「サントノレ」=「聖オノレ」とは、パン屋・菓子屋といった製パン業の守護聖人であり、聖オノレに捧げた菓子とも言われている[4][5][6][7]。
カラメルを塗った小さなシュークリームでパイ生地のふちを飾り付け、パイ生地の中央にクレーム・ア・サントノーレ[注釈 1]、もしくはクレーム・シャンティイ[注釈 2]を絞り出す。
ふちに置かれたシューの中にはクレーム・ア・サントノーレが詰められている。また、積み上げたミニシューの上にクリームを絞り出した一品が、サントノレとして供されることも多い[6]。
パリのサントノレ通りにあったシブーストの店で、オギュースト・ジュリアン・シブースト(Auguste Julien Chiboust)が1846年(または、1840年ごろ、1860年ごろ)に考案したとも言われている[2][4][6]。1856年にルイ・ベルーが著した料理書には、既にサントノーレのレシピが記載されている[7]。
名前の由来は、発祥店のあったサントノレ通りに由来するとも、聖オノレに捧げる菓子であるからとも言われている[2]。
元々、土台にはパート・ブリゼが使われていたが、生地が水分を吸って安定しないという欠点があり、後にパイ生地やパータ・フォンセ[注釈 3]が使われるようになった[2][5]。また、最初はシュークリームではなく、中にクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)を詰めてブリオッシュを置き、王冠を模していた[3][7]。
しかし、時間が経つとブリオッシュ生地とクリームの両方が劣化するため、菓子に改良が重ねられた[7]。土台には水分による劣化を起こしにくい生地が求められ、よく乾燥させたパイ生地が使われるようになる[3]。土台のふちにはシュー生地が置かれるようになり、土台にシュー生地を固定するためにカラメルが使われた[3]。
サントノレを作るときにクリームを入れる絞り袋に取り付けて使うV字に穴があいている口金を「サントノーレ口金」と呼ぶ[1][8]。サントノーレ口金で絞り出したクリームは高さがでるのが特徴である[1][8]。
絞り袋はケーキに対して垂直に構え、口金の自分の体とは反対側に向けるのが鉄則となっている[8]。絞りながら手前に引くと紡錘形になるが、上に短くて形状が悪くなる[8]。
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