サラリ君(サラリくん)は、西村宗による日本の漫画である。1980年から2010年まで、産経新聞で連載されていた。
著者の代表作で、産経新聞朝刊に1980年3月24日付から2010年3月31日付きまでの約30年間連載されていた4コマ漫画である。当初は地方面に掲載[1]されていたが、その後社会面に移動。2008年1月10日付から産経新聞東京本社版管内の一部でカラー化された。また、2008年3月20日付からは記事中の文字の拡大化に伴い、縦4段・横1列から縦2段・横2列の配列に変更された(最長8コマまでになることもある)。2009年6月9日付で連載10000回を突破した。
長らく社会面(左側の面)に掲載されていたが、東京本社版は2009年4月から第二社会面(右側の面)に掲載位置が変更された(2009年10月1日から発行が開始された九州・山口特別版も第二社会面に掲載)。大阪本社版は2009年7月からスポーツ面に移転した(社会面には南ひろこの『ひなちゃんの日常』が生活面から移動した)。
なお、九州版(2009年9月30日まで。同10月1日から東京・大阪版と同日・同内容掲載)・中京版(三重全域と名古屋市・岐阜市の一部は除く)では締め切りの関係でそれ以外の地域とは1日ずれた掲載になっていた。
連載から30周年を迎える区切りを迎えることと、西村の高齢などのため、2010年3月31日付をもって終了した。
その後、2011年1月から2017年3月まで泉大津商工会議所会報(会議所ニュース市民版)に人物設定をそのまま引き継いだ「サラリ君」を掲載していた[2]。
- 漫画家の長谷邦夫は、著書の『ニッポン漫画家名鑑』で「おっとりと暖かみのあるシンプルな線で、小市民をチクリと刺す四コマ」であると評している。
- 新聞4コマ漫画としては他紙のそれと比べて、短気で喧嘩っ早い性格のキャラクターが多い。掲載紙の性格上、保守的な内容が多かった。
- 四国遍路の事を「四国四十八個所めぐり」と書いたり〈正しくは四国八十八箇所めぐり)、“「ツンダラ」と言う言葉が流行っている”(「ツンデレ」の間違い?)と書いたり、きちんと調べたとは思えない表現が見受けられる。
- サラリのぼる
- 主人公。性格は新聞4コマ漫画の主人公にしてはかなり短気。
- 趣味はテレビ鑑賞・パチンコ。阪神ファンで優勝した時は風呂に飛び込んだりもしている。
- よく他人の家(特に社長宅)を窓の外から覗き込む癖がある。大阪出身らしい。
- なお、一度改名している。改名前の名前はサラリ・アゲローだった。
- 打ち切り間際に透明人間になる術を編み出した。
- 咲子
- 妻。性格は短気で見栄っ張りでヒステリック。その為サラリにモラハラを行うこともある。一見巨乳だがパット入り(たけし談)。
- 趣味は買い物・カラオケ。韓流ドラマにはまっており「日本海を東海ていうのよ」との発言も。
- やたらサラリの手紙や日記やメールを勝手に読んではキレている。鹿児島出身らしい。
- なお、夫と同じく一度改名している。改名前の名前はサラリ・ペッチャン子だった。
- のりこ
- 長女。趣味は読書。ケータイにはまっており、出会い系サイトで見つけた男を家に連れ込んだりもした。
- ハムスターを飼育していたが、飼育書を読んでる最中に死なせている。やや反抗期。
- たけし
- 長男。勉強はあまり得意ではないが、一時東大進学を目指したことがある。一時期、九官鳥をペットにしていた。
- 海の味が塩辛いことすら知らなかった。
- すみ
- 同居しているサラリの母。性格は偉そうな反面、どこかいじけたところがある。
- 経済力は意外とあり、よく旅行(海外含む)に行ったり、高級ブランドを買ったりしている。
- なお、夫(サラリの父)は大東亜戦争で戦死したようだ。ペットのネコを溺愛している。一万回を越してからようやく名前が判明した。
- シロ
- サラリ家の飼い犬。以前は耳が垂れていたが耳が立つように咲子が整形させた。
- タマ
- 姑の飼い猫。
- 社長(氏名不明)
- サラリが勤務している会社「紅白物産」の社長。家も近所。年齢60歳位。
- 性格は偉そうな反面、真の実力者の嫁とは不仲で、よく夫婦喧嘩話や離婚話や別居話が出てくる。小学生になる孫がいる。
- なお、経営能力には問題があり、過去に拳銃購入未遂・秘書の給料横領未遂や女優のスカートの中盗撮疑惑等やらかしている。
- また、ボーナスや社員の昇給も嫁の顔色をうかがわないと出来ないようだ。
- リストラには熱心だが(サラリもリスト入りしていた)、女性社員には甘い面がある。
- 社長の妻
- 「会長の娘」で「社長の会社の大株主」でもあるので、社長も頭が上がらない。「りつ子」という名前らしい。
- マリ
- サラリの会社に勤めるOL。ウマ年。結構もてるようで恋した回数は80回とも。性格は高慢で高飛車。
- 吉村
- サラリの後輩社員。マリに惚れていてアタックしては悲惨な結果に終わるが、たまにデートにこぎつけたり、一緒にマンション探しをする話もあるので、望みはないわけではないようだ。なぜここまでマリに固執するのかについては不明。
- 人見ふみ
- 2006年春頃に初登場した女性社員。東大(大学院)卒。「吹けば飛ぶようなわが社(社長・談)」へ入社した志望動機は「危機感を持って仕事がしたい」。
- 会社始まって以来の高学歴者だけに社長には目をかけられており、一緒にオペラ鑑賞やら花見やらカラオケやらに誘われている。
- 「東大卒のふみちゃん」と社長に呼ばれることも。
- 長年に渡って登場している吉村やマリのフルネームですら不明であるにもかかわらず、準レギュラーにしては珍しく、フルネームが設定されている。
- 伊藤
- 角眼鏡をかけた女性。咲子と近所付き合いをしている。「高齢者ケアセンター」に親を入れている。
- 水鳥先生(白鳥先生)
- 売れない小説家。以前はベストセラーを出した事もあったらしい。妻がいる。水鳥と白鳥どちらが正しいのか不明。
- タカハシ博士
- 科学者。専門は不明。モデルは作者の恩師らしい。
出典・「おこのみサラリ君」第2巻巻末の加藤芳郎コメント