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不要な物 ウィキペディアから
ごみ(ゴミ、埖、塵、芥)とは、
「くず」や「かす」は、ものを削るか切るなどによって残った部分を指すため通常は「ごみ」とは言われない(パンくず、絞りかすなど)[4]。
ある物が環境汚染のような社会に対する悪影響をもたないもので、個人の所有する物である場合に、それが資源かごみかは経済学的には誰かが正の代金を払ってでもそれを購入しようとする物か、あるいはそれを所有する個人が他の所有物や購入物ではなくそれ自体を使う可能性があるかによる[5]。
市場において正の価格で取引されないものの中にも個人あるいは家計からみた基準では「資源」として扱われるものが存在し、上のうち個人が他の所有物や購入物ではなくそれ自体を再利用する例として、ジャムの瓶をペン立てに再利用するような場合がある[5]。アメリカ合衆国には感謝祭に七面鳥を食べ、その骨でスープを作る習慣があるが、スープを作るために七面鳥の骨だけを購入することはしないのもその例として挙げられる[5]。
また「廃品」は買取価格に変動はあるものの有価物とされ、各家庭や商店などから出される古紙や空きビンなどを買い取る廃品回収業者(買出人、収集人)がいる[6]。
他方で、個人あるいは家計からの基準だけで、ある物を資源かごみかに区分することは、社会的な見地から是認されない場合があり、具体的には環境汚染のような外部費用が発生している場合や、費用をともなう行政サービスが政策的な配慮から個人に無償で提供されている場合などに問題を生じる[5]。
希少な資源を節約するため一般ごみから「資源ごみ」を分け、追加的な収集システムを並存させるリサイクルも行われているが、その際にはリサイクル活動の社会的便益と社会的費用(分別、収集、加工等を施す際に発生する費用)を考慮し、社会的純便益を最大化するようなシステムが検討される[5]。
消費パターンの見直しや廃棄物管理の改善がない場合、埋立て処分場や環境中に蓄積するプラスチックごみの量は、2050年までに約1,200万トンにも達すると想定されている[7]。
プラスチックごみの主な影響
海を渡ってくるごみ(海洋ごみ、渡洋ごみ)の管轄権については国連海洋法条約に規定されており、排他的経済水域における管轄権(海洋環境の保護及び保全)(第56条)、および海洋環境を保護し保全する義務(192条)があり、いずれも漂着側の海域管轄国に適正化の義務があるとされる[8]。
ごみには、捨てた人や人々に関する、何らかの情報が残っている。例えば、貝塚は古代の人間のごみ置き場であるとも言えるが、考古学者にとって貝塚(≒ごみの堆積場)は古代人の生活様式などを知るうえで情報の宝庫である。このようなゴミを使った調査を「ガーボロジー」と呼ぶ。ガーボロジーは社会科学の一分野でもある。
スウェーデンには有人の回収拠点のリサイクルセンターがあり、セキュリティ対策のために出入口にゲートが設置され、受付員も常駐している[9]。特に情報機器(PC、携帯電話)の回収コンテナは盗難防止のため投入口を小さくし施錠もされている[9]。
この節は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
ごみを集積所に出した場合には一般的には所有権を放棄したものとされ無主物となるが、東京都杉並区や大田区など自治体によっては条例で再生可能資源物などの所有権を自治体に帰属させることを規定している場合がある[10]。自治体の条例がある場合について、世田谷区清掃・リサイクル条例違反事件の関連判決では、平成19年12月13日東京高裁判決が「区民が集積所に排出したからといって所有の意思を放棄したものではなく、むしろほとんどの場合は、区によって回収されるまでは区民によって所有・占有されており、区が回収することによってその所有権や占有権が区に移転、承継される」としたが、平成19年12月26日東京高裁判決では「行政回収システムに基づき集積所に置かれた古紙等は、民法の解釈としても、その置かれた時点から区の所有に属する」とした[11]。
なお、元所有者が所有権を放棄している場合、ごみ(動産)は無主物となるのが原則であるが、ごみを含む廃棄物については、所有権放棄の前提として元所有者が適正に廃棄物の処理を行う責務がある(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第2条の3、16条)。
「ごみ」は、(「くず」や「かす」同様に)揶揄語(やゆご)として使われることがある。『侮蔑』も参照のこと。また、カタカナで「ゴミ」と表現、ないしは表記すると、差別用語とみなされる観点から、日立製作所など一部企業では、社内文書を含めカタカナ表記を禁止している。
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