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キク科の植物の一種 ウィキペディアから
コウゾリナ(顔剃菜[5]・剃刀菜[5]・髪剃菜[6][5]・顔剃り菜[7]、学名: Picris hieracioides subsp. japonica)はキク科コウゾリナ属[8]の越年草(二年草)または多年草。日本の野原や道端でふつうに見みられる野草で、植物分類学においてはヨーロッパを中心に分布するセイヨウコウゾリナの亜種とされる。別名、カオソリナ、タンポポナ[5]。和名「コウゾリナ」の由来は、草全体に生えている毛が剛毛で、男性の顔面のひげそのものや、ひげを剃ることから連想して名付けられたとされる[7]。中国名は日本毛連菜[1]。
日本の北海道から九州の範囲に分布する[5]。山地や丘陵地、山野の日当たりのよい草地や土手、荒れ地、道端などでふつうにみられ、やや日陰の場所でも耐える[5][7][8]。まばらに、あるいは集団をつくり群生する[6]。
越年草[6]。茎は直立し、伸びると高さ40 - 100センチメートル (cm) になる[5][7]。根は紡錘状。 全体に褐色の毛がびっしり生えているのが特徴で、若いときはやわらかく、生長した茎葉では毛が硬くなり、触るとざらざらした感触がある[5][7]。そのため、多くは葉の中心軸が赤褐色を帯びている[5]。 葉には根出葉と茎につく葉があり、根出葉は開花時には枯れている。茎につく葉は互生する単葉で茎を抱き[5]、葉身は長さ8 cmほどの披針形である[7]。倒披針形の根出葉はタンポポに似たへら型で、冬の間はロゼット状に根元から四方に広がって、地面にへばりついて春を迎える[6][5]。
花期は5 - 11月ごろ[7]。春になると分枝した枝の先に散房状の花序がつき、タンポポを小さくしたような径2 - 2.5 cmの黄色い頭花を咲かせる[5]。頭花は30 - 34個からなる舌状花だけでできている[7]。果実は細長い茶褐色をした痩果で、数本の縦筋があり、多数の横ひだがある[8]。頭果はタンポポのよう羽毛状の冠毛がついて球状になり、冠毛の中に痩果が見える[8]。冠毛は淡い白褐色で、痩果よりも長く、風に乗って飛ばされる[7]。
同じような場所にはブタナが生えていることも多く、ブタナのほうは茎に毛がなく、花茎が枝分かれしていて、途中に葉がないことで区別できる[7]。
食べられる野草の一つで、早春から春までの若苗や若葉、茎の先端は食用にできる[6][5]。ただし、開花する時期には葉は硬くて食用にならない[5]。やわらかい葉をしっかり茹でて、お浸し、和え物、煮浸し、油炒め、汁の実などにしたり、生のまま天ぷら、煮つけ、汁の実にする[6][5][7]。食味は灰汁抜きしなくても食べることができ、剛毛があっても茹でたり揚げたりすることで気にならなくなり、クセや苦味はないと評されている[5]。しかし一方で、食べてみて美味だったとする書評はみられないという意見もある[7]。
また、全草を薬用とし、健胃作用や整腸作用があるとされる[7]。
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