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ゲーテの詩朗読コンテスト(ゲーテのし ろうどくコンテスト)は、ドイツ菓子の老舗ユーハイムが、33年間にわたり開催した朗読コンテスト。多くの著名人が参加、受賞している。
1976年、ドイツ菓子のユーハイムがフランクフルトのゲーテ・ハウスに出店した。ゲーテ・ハウスでは、ドイツの文豪ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの生誕日である8月28日前後の土曜日に、生誕祭「ゲーテの夕べ」が行われ、ゲーテの作品の朗読や歌唱、演劇の上演が行われる。「ゲーテの詩 朗読コンテスト」は、これをヒントに、同社が1982年(昭和57年)から2014年まで33年間にわたり開催した、ゲーテの詩の朗読を競うコンテストである。
なお、同社のフランクフルト支店は1999年に閉店した。
朗読・語りの分野への、私企業による大規模で継続的な支援は、これが日本では初めてのものである。
当初はドイツ語でのみ参加が可能であったため、ごく小さな会であったが、次第に参加を望む声が多くなり、日本語・ドイツ語・英語での参加が可能となった。最終的には、毎年300名前後が応募、25名がファイナリストとして決勝戦に選出される大規模なコンテストへと成長した。決勝戦ではこの25名から、優勝1名、準優勝2名、特別賞2名、敢闘賞1名が選ばれた。優勝者には賞金20万円とユーハイムの菓子1年分およびゲーテの胸像、準優勝者には賞金5万円とユーハイムの菓子半年分が与えられた。
無料。参加者の条件は「舞台に立って3分以内でゲーテの作品を朗読できること」のみ。年齢や国籍、プロ・アマの区別を一切つけなかった。このため、朗読家・語り手に留まらず、クラシックやオペラの歌手、俳優・女優、声優、ラジオ・パーソナリティー等はもちろん、ドイツ語の学者や一般の学生までもが参加した。なお、日本の朗読のコンテストで、こうした多ジャンルからの積極的な参加があるのは極めて異例であった。
どの言語で参加しても不利にならぬよう、審査員には芸能関係者のほか、各言語の教授などが招かれた。また、コンテスト当日に会場で観戦するすべての観客に投票権が与えられ、審査の際にこの集計が参考とされた。さらには、仮に出場者が事前に観戦チケットを独占し不正に多くの観客と票を集めたとしてもこれを回避できるよう、投票権は1人につき2票(別人への投票が必須)が与えられた。日本の朗読コンテストで、ここまで厳格に公平を期すものは稀である。
決勝戦はそのほとんどが、東京・津田塾大学内の津田ホールにて行われた。ファイナリストにはもちろん、観客にもユーハイムの菓子が土産として用意された。
規模の大きさ、参加者の多様さ、私企業による出資で行われてきたことなど、日本の他の朗読コンテストには類を見ない点が多いことから、復活を望む声が大きい。このため2014年以降、あかつきの会など、参加者や受賞者、ファンを中心に復活支援コンサートなどが行われている。
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