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日本のテレビドラマ番組 ウィキペディアから
『キッチン革命』(キッチンかくめい)は、テレビ朝日系列で2023年3月25日と3月26日に2夜連続で放送されたテレビドラマ[1]。
キッチン革命 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
脚本 | 羽原大介 |
監督 | 豊島圭介 |
出演者 |
【第1夜】 葵わかな 林遣都 杉本哲太 石田ひかり 伊東四朗 筒井真理子 美村里江 和田正人 渡部篤郎 伊藤沙莉 薬師丸ひろ子 【第2夜】 伊藤沙莉 成田凌 中村アン 戸塚純貴 佐藤寛太 毎熊克哉 板尾創路 寺島進 北村一輝 薬師丸ひろ子 |
ナレーター | 薬師丸ひろ子 |
音楽 |
梶浦由記 寺田志保 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
時代設定 |
【第1夜】 明治42年 - 昭和21年[注 1] 【第2夜】 昭和30年・31年 |
製作 | |
エグゼクティブ・プロデューサー | 内山聖子(テレビ朝日) |
プロデューサー |
神田エミイ亜希子(テレビ朝日) 中尾亜由子(東映) 井元隆佑(東映) 百瀬龍介(東映) |
制作 |
テレビ朝日 東映 |
放送 | |
放送局 | テレビ朝日系列 |
映像形式 | 文字多重放送 |
音声形式 | 解説放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 【第1夜】 2023年3月25日 【第2夜】 2023年3月26日 |
放送時間 | 【第1夜】 土曜 21:00 - 23:05 【第2夜】 日曜 21:00 - 22:55 |
放送分 | 【第1夜】125分 【第2夜】115分 |
回数 | 2 |
公式サイト |
本作では、実在した2人の女性をモデルに、戦前から戦後の日本で「食の革命」に挑んだ姿を描く[1]。
幼い頃から実験が大好きだった横田綾子は、母・横田房枝が風邪をこじらせて急逝したこともあって医学の道を志す。東京女子医専に進学後、目をかけてくれていた花園順三郎教授の東京帝国大学医学部附属病院花園内科に入局する。男性社会の医学の世界では綾子を認めようとしない者が大半で、挫けそうになる綾子だったが、指導係となった香美昇一は患者や研究に真摯に向き合い続ける綾子の姿を見ていて、「医者として日々やるべきことをやればいい」と励ます。
そんななか、当時の国民病だった脚気の治療に胚芽米が効果があるのではと昇一は光明を見出す。患者になんとか食べてもらうために胚芽米を美味しく炊く研究に二人で取り組み、胚芽米を食べ続けた患者の病状を劇的に改善させる。
さらに、当時の日本でほとんど携わる者のいなかった「栄養学」を花園教授から教わった綾子は、家庭料理から健康を育む研究を目指そうと決意する。昇一と結婚後も医者を続けていた綾子には、毎日料理をする上で母の味を再現できないことが悩みであった。そこで、胚芽米研究の時のように、分量や手順を詳細に数字化して記録した「料理カード」を作ることを思いつく。美味しく栄養のある料理を誰もが作れるようになるための取り組みだったが、レシピという概念のない時代ゆえ、参考にさせてもらおうとしたプロの料理人たちからは猛反発を受ける。それでもどうにか料亭「神楽坂ふかや」の料理人・深谷辰之助らの協力を得て、料理カードを作成していく。さらにそのカードを増やすならもっと仲間がいたほうがいいという昇一の助言で、自宅に「香美女子栄養学園」を設立。栄養学を多くの女性たちに広めることができるようになった。すべて順調に進んでいた二人の暮らしだが、日本が戦争に突入した頃、無理を重ねていた昇一が脳卒中に倒れる。「どちらか一人がいなくなったとしても、栄養学の道を歩き続ける」と綾子に約束させた昇一はやがて旅立つ。空襲によって香美栄養学園が焼失すると、綾子は数人の生徒と田舎に疎開したが、昇一との約束通りそこでも料理カード作りを続ける。また、戦争が終わり焼け野原となった東京に戻ると、大学を作ることを目指す。
戦後、復興が進むにつれ都市部への人口集中が加速したことで住宅事情が悪化。この問題を解決すべく日本住宅公団が設立された。その公団住宅の設計チームにアドバイザーとして招かれた建築士の浜崎マホは、予定された坪数や台所の配置などに納得ができず一度は断わろうとする。しかしチームの設計課長・本郷義彦の「妻のために理想の台所を作りたい」という思いを聞き、この仕事を引き受ける。
従来の台所と違い、キッチンに食卓を置く欧米スタイルを「ダイニングキッチン」と名付け、さらに流し台には最新のステンレスを使うと決めると、最初はマホに懐疑的だったチームのメンバーも、「日本の台所に革命を起こしたい」と一切妥協しないマホに巻き込まれていく。
だが全員が一丸となっても、各戸13坪、一戸あたりの予算は75万円、キッチンは4畳半という壁にどうしても阻まれる。キッチンにはそれぞれが知恵を絞り、新たな工夫や改革を加えていったが、ステンレス製の流しを製作するためには、事前に大量の資金を一介の町工場に投入しなければならず、公団の副総裁らにステンレスを使うこと自体を却下されてしまう。しかし、マホや本郷だけでなく、チーム全員と町工場社長・柴田勝郎ら面々が副総裁・鈴木仙吉に熱い思いを伝え、ようやく前例のない資金調達の方法が許される。
半年後、苦労の末にステンレス製の流し台第1号が完成。しかし、新しい配列を組んだ流し台について、家政学の権威である香美女子栄養大学の武内安子教授から横槍が入る。日本の伝統に反する流し台では主婦には負担になるだけだと主張する武内に対し、マホは大学にステンレスの流し台を持ち込むから使ってみてほしいと依頼する。それを知った大学理事長・香美綾子は、それなら主婦たちに従来型と公団型の流し台で実際に調理してもらう比較実験を行おうと提案する。その実験では調理時間はまったく同じという結果が出たが、自ら実験に参加していた綾子が参加者の歩数も計測していて、そちらでは大きな差が付き、武内も公団型の流し台を認める。
やがて完成した公団住宅は「公団2DK」と呼ばれ、戦後の人々の生活に革命を起こすことになる。
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