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フランス・アルザス=ロレーヌ地方の郷土料理 ウィキペディアから
キッシュ(仏: Quiche [ˈkiːʃ])は、卵と生クリームを使って作るフランス、アルザス=ロレーヌ地方の郷土料理。最も知られているキッシュはラードンやベーコンが入ったキッシュ・ロレーヌである。温かい状態と冷ました状態の両方で提供され、世界的に人気がある。
パイ生地・タルト生地で作った器の中に、卵、生クリーム、ひき肉やアスパラガスなど野菜を加えて熟成したグリュイエールチーズなどをのせて、オーブンで焼き上げる。ロレーヌ風キッシュ(キッシュ・ロレーヌ)では、クリームとベーコンを加える。ナッツ類を加える場合もある。生地ごと三角形に切って皿に出す。地中海沿岸の地域でも一般的な料理である。
言葉としての初出は1605年にはロレーヌ語で、1805年にフランス語で確認されている。英語での最初の使用は1925年に記録された「quiche Lorraine」である。語源は不確かだが、ドイツ語のKuchen(クーヘン)と関連すると見られている[1]。
キッシュはフランス料理とされているが、卵とクリームを使ったペイストリーは遅くとも13世紀にはイタリア料理で、14世紀にはイギリス料理で実践されている[2]。食肉、魚類、果物を含むペイストリーを卵やクリームと組み合わせたレシピは、14世紀に書かれた『The Forme of Cury』や15世紀のイタリアの料理本『Libro de arte coquinaria』等で言及されている[3][4]。
キッシュ・ロレーヌ[注釈 1]は、元々は卵、クリーム、ラードンが入った人気のあるオープンパイだった。現代の英語圏では、キッシュの調理には通常熟成したチーズ[注釈 2]を含み、ラードンはベーコンに置き換えられる。
キッシュには様々な具材を使った豊富なバリエーションがある。フランス語で「キッシュ・オ・フロマージュ[注釈 3]」や「キッシュ・オ・シャンピニオン[注釈 4]」の様に記述的に命名される場合があり、「フロレンティーヌ[注釈 5]」や「プロヴァンサル[注釈 6]」の様に伝統的に命名される場合もある。
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