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カワハギ科 (学名: Monacanthidae、英名: Filefish) は、フグ目に所属する魚類の分類群の一つ[1]。世界中の熱帯から亜熱帯域に分布する。学名の意味は「一つ(monos)+棘(akantha)」で、発達した背鰭第一棘に由来する[2]。
カワハギ科 | ||||||||||||||||||
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タイセイヨウカワハギ Stephanolepis hispidus | ||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Monacanthidae (Nardo, 1842) | ||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||
Filefish | ||||||||||||||||||
属 | ||||||||||||||||||
本文参照 |
体はモンガラカワハギ科のように強く側扁した菱形で、不規則な模様のある種が多い[4]。鰭は柔らかく、胸鰭は小さく、尾鰭は扇形である。学名の由来となった背鰭棘の1本目は非常に強く、収納することが可能[5]。2本目の背鰭棘は埋没しているか非常に小さく、1本目の支えとなると考えられている[2]。尾柄部に棘をもつ種もいる。
口は小さく、吻部の先に位置する。上下の顎に歯があり、上顎では外側に6本と内側に4本、下顎では外側に4-6本の歯がある[2]。吻部は先細りで尖っており、眼は比較的上方に位置する。鱗は小さく棘のようになっている為、鱗が無いようにも見える。鰓穴は小さい。腰骨が発達しており、他の骨と連動させ動かすことができる。腰骨と背鰭を立てて岩の隙間に挟まり、捕食者から逃れることができる。
太平洋、大西洋、インド洋の熱帯域から温帯域にかけて分布する[2]。オーストラリア近海では特に多様性が高く、半分以上の種がみられる[5]。一般的に水深30m以浅の礁湖、岩礁、藻場に生息する。汽水域にも侵入する。いくつかの種はホンダワラなどの海藻と関係が深く、タイセイヨウカワハギは周りの環境に合わせ体色を変化させる。
単独か二匹で行動する種が多いが、数匹から成る小さな群れを作る場合もある。鰭は小さいため遊泳力が低く、ゆっくりと泳ぐ。捕食者と獲物の目を欺くため、海藻の間で下を向いて泳ぎ、擬態する行動が知られる[4]。サンゴなどの隙間に身を隠し、天敵から身を守る。
食性は様々で、海藻や藻類を捕食する種、尾索動物やヒドロ虫、貝や甲殻類などの小型無脊椎動物を捕食する種、サンゴを捕食する種もいる[2]。
産卵は海底で行われ、卵はオスのみかオスメス両方で守られる[2]。幼魚は外洋性で、流れ藻を隠れ家にするが、マグロやシイラに捕食されることがある。
サンゴを捕食してしまうためアクアリウムで飼育されることは少ない。国連食糧農業機関によると、2009年にはハクセイハギ属が年間20万トン水揚げされ、その殆どは中国によるものである[6]。その他カワハギについても報告されている。韓国ではジュイポと呼ばれる味付けされたカワハギの干物がある。
2023年現在、Fishbaseによると27属108種が分類されている[2]。
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