オードナンス QF 20ポンド砲

ウィキペディアから

オードナンス QF 20ポンド砲

オードナンス QF 20 ポンド砲(または20ポンダーまたは20ポンド砲)は、イギリスの84mm[1]戦車砲である。

Thumb
オードナンス QF 20ポンド砲を装備したFV4101 チャリオティア。後期生産型の砲は排煙器を装備する

概要

20ポンド砲の砲弾
HE(榴弾)

1948年17ポンド砲の後継として制式採用された。Mk.1はカウンターウエイト、Mk.2はエバキュエーターを装着している。センチュリオン Mk.3-Mk.8FV4101 チャリオティアに搭載された他、スイスPz.58戦車の先行製作型にも装備された[2]

砲身長は66.7口径で、弾種はAPCBC-T(仮帽付被帽付徹甲弾)・APDS-T(装弾筒付徹甲弾)・榴弾キャニスター弾が選べる。装甲貫徹力は射距離1,000mで撃角60度の場合、APCBC-T(砲口初速:1,020m/s)は210mm、APDS-T(砲口初速:1,465m/s)は287mmだった。だが、欧州での戦車戦(交戦距離1,200m以内)を想定していたため、センチュリオン Mk.5を導入したイスラエルでは遠距離での命中精度が問題視された。

オードナンス QF 20ポンド砲と他の兵器の性能比較表
均質装甲を射撃した結果[注 1]
兵器名称 砲口初速(単位m/s) 貫通性能(単位mm)
20-Pounder(Mk.3 APDS) 1,465 287(弾着角60° 射程1,000m)[3]
85mm D-44(BR-367P APCR) 1,020 178(弾着角90° 射程1,000m)[4]
8.8 cm PaK 43(PzGr.40/43 APCR) 1,130 193(弾着角60° 射程1,000m)[5]
90mm M3(M304 HVAP) 1,021 199(弾着角60° 射程914.4m)[6]
90mm T15E2(T44 HVAP) 1,143 221(弾着角60° 射程914.4m)[6]

また、1954年に登場して各国へ広まった51口径105mmライフル砲L7は、本砲の砲身口径を削肉拡張して開発されている[7]

脚注

関連項目

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.