オリゴマー(英: oligomer)は一般に、比較的少数のモノマーが結合した重合体のこと。モノマーの数に応じて、ダイマー(dimer:二量体)、トライマー(trimer:三量体)、テトラマー(tetramer:四量体)などと呼ぶこともある。
化学分野では、有限個(一般的には10個から100個)のモノマーが結合した比較的分子量が低い重合体を指す。オリゴマーに対してポリマーは非常に多数(数100個以上)のモノマーが結合した状態のことをいう。しかし、それほど明確な境界線を持つわけではなく、主観的な側面もある。また、テロマーと呼ばれることもある。オリゴ糖は糖類のオリゴマーのことを指す。
生化学分野では一般に2つの意味で使われる。
オリゴヌクレオチド
人工的に合成した一本鎖核酸分子で、数塩基から数十塩基(「塩基」はモノマーを表す単位)の比較的短いものをいう。DNAオリゴマーとRNAオリゴマーがある。
DNAオリゴマーはハイブリダイゼーションの実験に、あるいはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のプライマーとして使用される。これを多種類、スライドガラスやナイロン製薄膜上などに凍結乾燥・固定化させたものをDNAチップ(DNAマイクロアレイ)といい、これにDNAまたはRNAのサンプルをハイブリダイゼーションさせ、サンプル中に含まれる配列を検出・定量する。
オリゴマー蛋白質
2個以上の蛋白質サブユニットが結合した複合体を指す。異なる蛋白質サブユニットが結合したものはヘテロオリゴマー(heterooligomer)、同一のものはホモオリゴマー(homooligomer)と区分する。蛋白質にはオリゴマーとして存在し機能するものが非常に多い。
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