ウマノスズクサ科

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ウマノスズクサ科

ウマノスズクサ科(ウマノスズクサか、Aristolochiaceae)は、コショウ目に属する植物である。クロンキスト体系および新エングラー体系ではウマノスズクサ目に属していた。熱帯に多く、温帯(東アジア・北米・ヨーロッパ)にかけて世界に6属約600種が分布し[2]、日本にはウマノスズクサ属カンアオイ属が自生する[3]。また、カンアオイ属をフタバアオイ属、ウスバサイシン属及びカンアオイ属などに分ける意見もある[4]は3数性を示し、両性で、大部分は花弁がなく(一部のものは花弁3枚)、は合生して筒状(先が3裂する)、ラッパ状または細長い管状になる。おしべは6または12本のものが多い。子房下位または半下位。

概要 ウマノスズクサ科, 分類(APG IV) ...
ウマノスズクサ科
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : モクレン類 magnoliids
: コショウ目 Piperales
: ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
学名
Aristolochiaceae Juss. (1789) nom. cons.
タイプ属
Aristolochia L.[1]
本文参照
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下位分類

ラクトリス亜科ヒドノラ亜科ウマノスズクサ亜科カンアオイ亜科の4グループに分けられる[5]APG III では Lactoris fernandezianaラクトリス科 Lactoridaceae、ヒドノラ亜科はヒドノラ科 Hydnoraceae とされていたが、側系統を解消するために本科に統合された[6]


系統関係

ウマノスズクサ科
カンアオイ亜科

カンアオイ属 Asarum

サルマ属 Saruma

Asaroideae
ラクトリス亜科

ラクトリス属 Lactoris

Lactoridoideae
ウマノスズクサ亜科

ウマノスズクサ属 Aristolochia

Thottea

Aristolochioideae
ヒドノラ亜科

ヒドノラ属 Hydnora

Prosopanche

Hydnoroideae
Aristolochiaceae

ウマノスズクサ亜科

Aristolochia acuminata
Aristolochia baetica
Aristolochia sempervirens

カンアオイ亜科

Asarum europaeum の花式図
Asarum europaeum
カンアオイ Asarum nipponica
Hexastylis virginica

ラクトリス亜科

ヒドノラ亜科

形態

日本に分布するウマノスズクサ属とカンアオイ属については下記の点で区別できる。

さらに見る 項目, ウマノスズクサ属 ...
ウマノスズクサ属とカンアオイ属の区別
項目ウマノスズクサ属カンアオイ属
植物体 つる性草本または低木多年草
花弁 ない普通はないが、まれに小型のものがある
左右相称放射相称
萼片 筒状に癒着上部は離れるが、下部は筒状または鐘形で癒着する
雄蕊 6本、柱頭に合着する普通は12本だが、まれに6本、柱頭には合着しない
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利用

精油を含み、漢方薬やヨーロッパのハーブ・民間薬として使われたものもある。しかし有害成分アリストロキア酸(腎毒性、発癌性がある)を含むものが多く、薬害が問題になった。

脚注

参考文献

関連項目

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